アルチュール・ランボー
2
奴らの下卑たひやかしが、僕の心臓を荒ませた!
1
ゆっくり行こうよ、流れのほうへ、そこから深い森の奥へ!
5
彼は感じる、身に享ける緩急の愛撫につれて、泣きたいほどの切なさが湧き上がりまた消えるのを。
やがてあなたは気づくでしょう、頬がひりひりしてきたと。軽い接吻が気狂いの蜘蛛ほど走り廻るでしょう。あなたの華奢な襟首を。
3
僕は我慢に我慢した。おかげで一生忘れない。怖れもそして苦しみも天高く舞い去った。ところが悪い渇望が僕の血管を暗くした。ほったらかしの牧の草生えて育って花が咲くよいもわるいも同じ草すごいうなりを立てながらきたない蝿めが寄りたかる。
4
人間的な願望から人並みのあこがれから、魂よ、つまりお前は脱却し、そして自由に飛ぶという・・・・・。
いよいよ君は恋する身、八月までは仕切られて!いよいよ君は恋する身、君の短詩を彼女は嘲笑う。
0
この世は欠点だらけだと、君は言うのか?驚いて?気にせずに、生きて見たまえ!たいていな不運なんかは放っといて・・・・・。
14
どんな夢見に憑かれるか?不可思議のアジアの夢か京のまた大阪の?
食おうじゃないか、空気を、岩を、石炭、鉄を。
世間的ではない声よ、つつましやかな光栄で僕を取りまいておくれ。
9
もの言わず、ものも思わず、愛のみが心に湧いて、さすらいの子のごと遠く僕は行く。
心いそいそ、行儀よく手袋かけて、気味悪いほど落着いて。
泣きながら、僕は金いろのものを見た、そのくせ飲めはしなかった。
この絵、この花みてごらん、わしらは墓地からやって来た。
接吻欲しさの手管と知れた!小さな声で、「さわってみてよ、あたしの頬っぺに風邪ひいちゃったらしい・・・・・。」。
人生は、誰もが演じなければならない道化芝居である。
11
絶対に希望はないぞ、希いの筋も許されぬ。学問と我慢がやっと許してもらえるだけで……。刑罰だけが確実で。
壮りの血気はシャンパンさ、頭へのぼる。ぶらつくほどに、唇にわなわなと接吻を感じる。はっきりここに、生きもののような。
幸福が僕に力を入れるので、僕は幸福に飽いちゃった。
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アルチュール・ランボーのすべての名言