桜井章一
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スランプは放っておけ。
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大きな一番になればなるほど、一つの見落としが命取りになる。相手のちょっとした表情の変化とか、場の流れから少しでも多くのことを「気づいた」人が運をも呼び込むことができるんだ。
それは人として心から尊敬する人がやっていた会社だった。この人のそばで何かできればいいなと思っていたときに、「うちでやってみるか?」と声をかけられたのだ。その会社の業務や仕事に関心があったわけでなく、あくまでその社長と一緒に働けるという喜びだけがそこにあった。そこで私は給料はもらわずに仕事に純粋に向き合おうと考えた。
勝負の「旬」をつかんだものが、勝つ。
本当の勝負に、「守り」は存在しない。
一生懸命、「頑張って努力する」のは良くないな。だいたい、「力」というのはウソっぽいんだよ。力なしでやるのが一番いい。勝負する時も、ちょっと体調が優れないぐらいの方が勝てるものだ。体調がいいと、どうしても力みが入ってしまって、だんだん崩れていく。風邪を引いたりして少し調子が悪いと、いい具合に力が抜ける。
みんな上を向いて暮らしすぎだな。たまには、自分より下に目を向けてみなよ。オレの教師はね、下等な動物たちなのさ。人間から教わることはあんまりないからな。たとえば、身体の動かし方なんかは魚の泳ぎ方や葉っぱの落ち方、波の起こり方から学んだよ。人間から見れば、魚とかバカでしょ。下等動物だよな。でも、その大きな自然から勉強すれば、むしろ上等な人間がやってることのほうがバカに見える。
迷惑をかけずに生きることは不可能である。
ときにはあえて困難に飛び込む勇気を持つことで、自然と平常心を身につけられるのではないかと思う。
本当の「勝負所」は圧倒的に不利なときにこそ訪れる。
専門家や業界人にならないのが強さ。
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「勝つ」ことではなく「負けない」ことにホンモノの強さはある。
運というものは、世間一般では「得ること」だと思われている。つまり、欲望が叶えられれば、「運がいい」というわけだ。特にビジネスの世界では、業績が上がったり、人よりも多く何かが得られたりすれば、「運がいい」と言う。だから、奪うことや根こそぎ取ることを「努力」や「能力」だと言っている。しかし、そういう手前勝手なご都合主義で運がつかめるはずがない。一時的には得られても、いつか必ず失う。得たものは失うのが道理だからだ。
世の中には、あえてリスクという「懐」に飛び込むことで得られるものがある。
思考が混じると感覚が鈍る。
「何とかなるさ」は何ともならない。
ツキとか運が「欲しい」というときは、大抵は欲からだろう。でも、ツキとか運っていうのは、欲で取るもんじゃないんだ。じゃ、どうしたら掴むことができるのか?考えて手にはいるもんじゃない。むしろ、どこにでも漂っていて、ある瞬間、ペタッと人間にくっつくようなものだ。感じる力がないと逃がしてしまうんだな。なんにも気づかないまま。
情報や知識に頼りすぎると判断が間違いを犯す確率は高くなるのです。考えれば考えるほど、的を射る勘は鈍くなります。
誰かが困っていれば、理屈を考える前に行動する。瞬間に手を差し伸べる。それが愛です。
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理想的なのは、「よい内容で勝つ」こと。次に望ましいのは、「よい内容で負ける」こと。3番目が「悪い内容で負ける」ことであり、最も下なのは「悪い内容で勝つ」こと。
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桜井章一のすべての名言