増田宗昭
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「あいつが言うんだから買ってみよう」と思ってもらえるかが勝負です。でも、人間性って初対面じゃわからないでしょう。だから、その人の持っている社長、部長といった肩書が信用を補完することになります。だから、これからはトップ営業の時代ですよ。経営者は会社に巣ごもりしていたらダメです。
「我々の製品にできることは、これこれである」ではなく「顧客が価値ありとし必要とし求めている満足はこれである」。
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僕らは企画屋です。時代に即した新しい企画を提示していかないといけません。もうスマートフォンを通じてアマゾンなどでできることは全部やめようと決めた。
いまは誰もが指針を求めているんじゃないでしょうか。これまではアメリカが先導する金融資本主義についていけばそれでよかったのです。ところがアメリカの金融業が総崩れになってしまい、金融資本主義に対する信頼が低下しました。では、次に求める価値は一体なんなのだろうかと、みんな逡巡しているんです。
「マーケティング」は「顧客」からスタートする。「顧客の現実」、「顧客の欲求」、「価値」からスタートする。
うちの連中は、みんな本番に強いから。こういう会議は下手くそだけど、動き始めて物が見えてくると、みんな元気出るから。
「事業の定義」の出発点は一つしかない、顧客である。「顧客」を満足させることが企業の目的であり使命。
目的買いならばネットで検索すればいい。うちは発見なんです。価値を提案しているのですから。
私自身はマスコミが評するほど日本経済が悲観的な状況にあるとは考えていません。いまの不況はあえて言えば、心理的不況です。たとえば、円高で不景気になったという論調があります。輸出企業にとってみれば円高が進むと利益は減ります。ですが、輸入企業にとってみれば、円高はフォローです。そして統計を見ると、日本の輸入額と輸出額はどちらも約80兆円と拮抗しています。輸出企業は苦しいけれど、輸入企業は利益を上げているのです。
棚に本を入れているだけではダメ。伝えたいメッセージがあって、それを伝えるために本を置かなきゃいけない。
できないことをしようとしているんだから、できるわけないじゃん。できないことをやっていくのよ。
企画会社だけが生き残る。
日本経済の問題の一つとして需要よりも供給が上回っていることがある。僕らの手がけた図書館に来た人は、本を読んで、こんな場所に行きたい、この車が欲しい、こんなおしゃれな服が着たい、もっと学びたいと感じるようになります。意欲を刺激するので、需要が増える。そうなると街が活性化していく。
「あれやれ」、「これやれ」って言われて、やった失敗っていうのは、何の反省にもならない。だけど、好きなことで、あるいは、やりたいことの道に行ったときにする失敗というのは、その人に反省をもたらすのね。
データを取れば経験がなくても仕事ができる。
物がたくさんあるときは、「選ぶこと」の価値が生まれる。
本を売るのに必要なのは、本の販売のやり方、仕入れの仕組みを知っていることではないんです。読者となる人間の生活を知っていなければならない。
モノを売るんじゃなくて、もっと世の中を楽しくする、新しい百貨店のありようってあるんじゃないのって考えているのよ。
検索はネットでグーグルを使えばできます。ただ、検索というのは、知っている範囲でしかできない。世の中というのは未知の領域が多い。ぶらっと店に遊びに来て、「あっ」と思う発見がある。それが僕らの役割だと言い続けています。
「本屋は儲からない」と言われがちですよね。でも、そんなの間違っています。やり方によってはガンガン売れます。
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