ビートたけし(北野武)
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人間の知恵や創造力は、壁や障害があってこそ豊かに発揮される。分厚い壁が目の前にあれば、子供は放っておいても、なんとかしてそこから自由になろうともがく。壁をぶち壊そうとする奴もいれば、壁の下に穴を掘ろうとする奴もいるだろう。壁の内側に、誰も気づかなかった自由を見つける子供もいるだろう。知恵や創造力で壁を乗り越えるところに、自由の喜びがある。何でも自由にやっていいよという世界では、知恵も想像力も働かせる必要がない。最近の子供にはやる気がないというけれど、それはそういうことの当然な帰結なのだろう。
今でも薄目をあけてここが病院なんじゃないかって思う時がある。治ったのが全部夢なんじゃないかって。俺、事故の後のほうが評価上がってるしさ、映画も。それくらいトラウマになってるんだよ。事故起きたら時間がどれくらい経ってるかとかもわからないしね。
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石坂浩二さんはね、女を口説くときにベランダに出てハイネの詩を読むんだよね。
上野動物園で最もエサ代が掛かる動物は園長。
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貧乏は循環するんですよ。貧乏人は金がない。金がないから学校に行けない。学校に行けないからろくな仕事に就けない。稼げる仕事に就けないからこそ貧乏で、子どもを学校にやれない。こんなこといっちゃ、お釈迦様が怒るかもしれないけど、貧乏ばかりが輪廻する。
あの時は完全にうつ病だったな。だってなんでバイクなんか買ったのかも覚えてないもん。ふだん乗らないし。
芸人の実力が人気に追いついてきて「いい芸してるね」「技術があるね」なんて批評されはじめた頃には、もうブームは終わりに向かってるってことなんだよな。
いつも不安で不安で仕方がない。おれほど憶病者はいない。開き直らないとむちゃできない。
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勉強するから、何をしたいか分かる。勉強しないから、何をしたいか分からない。
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人は何か一つくらい誇れるものを持っている。何でもいい、それを早くみつけなさい。
作法というのは、突き詰めて考えれば、他人への気遣いだ。具体的な細かい作法をいくら知っていても、本当の意味で、他人を気遣う気持ちがなければ、何の意味もない。その反対に、作法なんかよく知らなくても、ちゃんと人を気遣うことができれば、大きく作法を外すことはない。駄目な奴は、この気遣いがまったくできていない。人の気持ちを考えて行動するという発想を、最初から持っていないのだ。
芸人だったら相手のレベルにチューニングを合わせてやって、喋れるようじゃなきゃしょーがねーよ。
お笑いでも映画でも評価が上がったのは事故の後だからね。
人間はあまりに痛かったり暴力的過ぎると、つい笑ってしまうことがある。笑わせる気は全然ないのですが、極限状態で笑うしかないという部分のある映画。
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よく生きがいっていうんだけど、生きがいなんてそんな大切なもんかね。人は生まれて、生きて、死ぬ、これだけでたいしたもんだ。
夢を持て目的を持て、やれば出来る。こんな言葉にダマされるな。
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本当の感動は、やった奴しか分からない。
30過ぎて親を許せないやつはバカだ。
他人への気遣いで大切なのは、話を聞いてやることだ。人間は歳を取ると、どういうわけかこれが苦手になるらしい。むしろ、自分の自慢話ばかりしたがるようになる。だけど、自慢話は一文の得にもならないし、その場の雰囲気を悪くする。それよりも、相手の話を聞く方がずっといい。
生きてるだけで幸せだっていうかさ。生きてるからガックリできんだもん。
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