黒田博樹
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自分は粘り強くない。目の前の目標にこだわる。
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ジャイアンツはいつの時代もいいメンバーが揃っているので、投げるのも大変です。でもその分、倒し甲斐のあるチームだと思っていますし、自分もジャイアンツと戦うことで育ててもらったというか、大きくさせてもらった部分があると思いますから、今年も同じ気持ちで投げたいと思います。
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自分の力を信じるのはいい。周囲の評価を謙虚に受け入れる事も重要。
それこそ0-1で負けても一敗ですし、10対9で勝っても勝ち星になるので、そういう意味でアメリカへ行ってから勝ち負けには執着しなくなりました。ですから、僕の感覚ではそこにこだわりがなくて……優勝できればそういう数字も、もしかしたらついてきてくれるのかもしれませんけど。
僕らは市民球場でまったくお客さんが入らない時代も、万年Bクラスの時代も知っています。誤解して欲しくないんですが、カープは今はすごくプロ野球のチームっぽくなった。もちろん、いい意味で。
勝ち星ではなかなか大投手と呼ばれる人たちに追いつかなかったとしても、そこは自分の力で行ける部分だと思うんで。イニングをこなすというのは、怪我をせず、コンディションを整えて投げ続けるということ。自分の野球が終わるときが来たら、そこは自分でそれなりに評価できるところじゃないかなと思います。
そうなんですよ。誰も気づいてくれないんです。
とかに、うちの投手陣で一番好きなピッチャーのヒロキだよ、っていつも紹介してくれたんです。お世辞かもしれないですけど、すごく嬉しかったし、また一緒にプレーしたいと思いましたね。
CARPに入って本気で野球に取り組んだのは4年目から。
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残りの野球人生、そんなに長くないと思っていますし、その中で、帰ってきた以上は優勝するという目標を持ってますので、チームの力になってそこを目指したいなと思ってます。
大学に入っていたら、そういう気持ちも無く、そこで潰れていたかもしれない。だから、人生の節目ってあるんですよ。
大学時代、真っ向勝負で井口にホームランを打たれて、初めて打たれて気持ちが良いと思った。
1試合1試合の積み重ねですから。信頼されるためにはね。
ヤンキースというチームに来て、あれだけの契約をしてもらいましたから、どうしても全部勝たなきゃいけない、という感覚になっていました。マラソンでいえばスタートしたてのまだまだ先が長いなか、ピッチが上がっていかないというのは相当しんどかったです。
最後はカープでユニホームを脱ぎたい。
いつまで体が続くかわからないですけど、体が続く限り、チームのために投げていきたいと思っています。
もしかしたらいつまでも野球を好きになれないのかもしれない。いや、好きだから続けているのかもしれない。子供のころからやっているので、宿命のように感じている部分もありますし、でも一方で何度か野球を辞めるタイミングがあったのに辞めなかったということは、好きなのかもしれない。
「試合を壊してしまえば、一切の信頼を失ってしまう」という危機感は常に持っている。
1年2年かけて得た自信こそ本当の自信になる。
仕事ですからね、野球は。
黒田博樹のすべての名言