村上龍
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狩猟それ自体がすでに快楽だ。
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不幸な環境は人間を強くするというのは嘘だ。
自分がどんなことを達成したいか、わかっていない人は、1年経とうが、30年経とうが、達成できない。
異常よりも平凡を描くほうが難しい。
人間は柔らかい生きものだ、その柔らかさ、脆さ、危うさが人間を人間たらしめている。
いくら時間と知恵を費やしても飽きないモチベーション持った人は、必ず成功する。
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ある工業デザイナーから聞いた話が印象に残っています。彼は事情があって東京から故郷に戻り、しばらくずっと「東京にはあって地元にはないもの」ばかり考えていたのですが、あるとき「地元にはあって東京にはないもの」を探そうと思ったそうです。彼の場合、それは地元の伝統工芸でした。「地元にはあって東京にはないもの」とは、きれいな空気や海かもしれないし、新鮮で安くおいしい食材かもしれないし、住居費を含む安価な物価かもしれないし、密な人間関係や人情といったものかもしれません。「地元にはあって東京にはないもの」は、必ず存在します。
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人間が変わる要因となるのは、趣味でもスポーツでもなく、困難な仕事をやり遂げるとか、運命的な他人と出会うとか、そんな場合だけです。ただ、変わるといっても、別の人格になることはできないので、正確に言えば「自分が変わる」というより「周囲・環境」が変化し、それによって自分の中で新しい何かが生まれるのを感じるといったニュアンスです。自分を変えるのではなく、仕事や人間関係において、外部を変えることを考えてみたらどうでしょう。
ヒューマニズムは霧のようなもので、ものが見えなくなる。
目標は自らの中に封印されていなければならない。だから目標を持つことは基本的に憂うつなことである。
「仲良くしなくてはいけない」というプレッシャーがこの国ではすごい。
生きてさえいれば、またいつか、空を飛ぶ夢を見られるかも知れない。
生きろ、そう叫びながら心臓はビートを刻んでいる。
自己嫌悪の感情を持つのは正常な証です。自己嫌悪というのはネガティブな感情ですが、理想あるいは目標とする自分自身をイメージできていなければ、湧いてきません。理想、目標とする自分自身をイメージして、現段階では実際の自分がそのイメージとは違う、という認識で自己嫌悪が生まれます。そして、当たり前ですが、自己嫌悪というのは決して心地よくないので、そういったネガティブな感情から脱するために、人は何らかの努力をはじめるわけです。
一番自意識が過剰なのが大衆だ。
この会を始めて、視聴率も上がっているらしい。チームワークは確実に良くなっていると思います。
すぐにカッとなる性格を直すのは簡単ではありません。まず重要なのは、「自分はすぐにカッとなる性格をしている」という本人の自覚ではないかと思います。自分の性格と向き合い、すぐにカッとなる傾向があると認めること、そして本人もできればそれを直したいと思っていること、直すためには「意思の力」が必要なこと、という風に段階的に進めれば理想です。
人の死は、物理的な消滅だが、完全に別人になってもその人は生きていかなくてはならない。
すごい奴っていうのはそいつに何か例えば才能みたいなのがべっとりとくっついているんじゃなくて、何か欠けてる場合の方が多いんだ。
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ダメな女というタイトルを見てどきっとした女はダメな女ではない。
村上龍のすべての名言