村上龍
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番組スタッフから頂いた資料をそのまま鵜呑みにするのではなく、自分の意見や疑問を持ち、関連する資料を探しながら読んでいます。
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男の容量を決定するのは、その二つだ。情報と、快楽。
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適者生存がどのようなレベルであれ、正しいと言うことです。
永遠に挑戦者であることは出来ない。しかし、挑戦者の感覚を持続できない奴は前に進めない。
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目標は達成するもの。達成できないのは100%自分のせい。
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映画「フィラデルフィア」で、弁護士に扮したデンゼル・ワシントンが何度も使う台詞があります。「私を6歳の子供だと思って説明してください」というセリフです。要するに、「もっとわかりやすく説明してくれ」ということです。6歳の子供に何かを教えるのは大変です。6歳児の知識は限られていますし、むずかしい言葉もわからないし、つまらないと思うとすぐに飽きて話そのものを聞こうとしなくなります。覚えが悪い2人の部下に対し、折れるとか、持ち上げるとか、そんなことではなく、一度、「6歳児に教える」つもりで、話してみてはどうでしょうか。
ユーモアは常識にとらわれない視点から生まれる。
倒れまいとして次々に足を前に出す、それが走るということだ、最初に二本足で立ち上がったサルはきっと全力で走ったんだ。
「交換できる有益な情報」を持っていない人は、限られた人脈しか持つことができません。会って話をするメリットが少ないからです。交流会に参加して、名刺を配りまくっても、「有益な情報」を持っていると判断されない限り、すぐに忘れられます。無理して人脈を作ろうなどと思わず、まず第一に「有益な情報」の持ち主になることのほうが重要なのではないでしょうか。
狩りをしない奴は人間じゃなくて、まだ猿なんだ、いや猿に戻ったというべきかな。
いかに自殺しそうな人間は案外死なないんだ、本当に弱ってる奴には死ぬ元気もないからな。
成功者の定義と条件は、誇りや充実感のある仕事と信頼できる最小限の共同体を持っていること。
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奴隷は実に楽だ、主人のいいなりに生きればいい。
先が見えない困難と向かい合っているときは、最優先事項を決めた上で、「1日を無事終えればよしとする」という態度も重要ではないでしょうか。
すぐにカッとなる性格を直すのは簡単ではありません。まず重要なのは、「自分はすぐにカッとなる性格をしている」という本人の自覚ではないかと思います。自分の性格と向き合い、すぐにカッとなる傾向があると認めること、そして本人もできればそれを直したいと思っていること、直すためには「意思の力」が必要なこと、という風に段階的に進めれば理想です。
僕は「日本を元気にする」という類の議論は無責任だ、と書いたことがあります。これだけ多様化し成熟した社会で、「日本をどうする」といってできるものではない。個人や企業が努力して、その個が集まって全体が変わっていくというのが本筋だと思います。
教養は一種の情報だ、情報がないと人間は残虐になる。
バカヤローと部下に怒鳴る人は、心に余裕がない人。寝不足で苛立っているとか、胃潰瘍で痛みがあるとか、仕事がうまくいっていないとか、家庭が崩壊寸前とか、余裕が持てない理由はいろいろですが、基本的には、相手によるものではなく、また性格的なものでもなく、自分自身に問題があることが多い。
真剣なことを話す時に泣いてしまうような奴は嫌いだ。泣くのは自分に酔ってるからだ。何でも許されると甘えているからだ。
ある工業デザイナーから聞いた話が印象に残っています。彼は事情があって東京から故郷に戻り、しばらくずっと「東京にはあって地元にはないもの」ばかり考えていたのですが、あるとき「地元にはあって東京にはないもの」を探そうと思ったそうです。彼の場合、それは地元の伝統工芸でした。「地元にはあって東京にはないもの」とは、きれいな空気や海かもしれないし、新鮮で安くおいしい食材かもしれないし、住居費を含む安価な物価かもしれないし、密な人間関係や人情といったものかもしれません。「地元にはあって東京にはないもの」は、必ず存在します。
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