村上龍
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自己嫌悪の感情を持つのは正常な証です。自己嫌悪というのはネガティブな感情ですが、理想あるいは目標とする自分自身をイメージできていなければ、湧いてきません。理想、目標とする自分自身をイメージして、現段階では実際の自分がそのイメージとは違う、という認識で自己嫌悪が生まれます。そして、当たり前ですが、自己嫌悪というのは決して心地よくないので、そういったネガティブな感情から脱するために、人は何らかの努力をはじめるわけです。
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一番自意識が過剰なのが大衆だ。
考えることを放棄している人が増えているように思う。これは生きる上で非常にリスキーなこと。
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「ひとりで抱え込まないこと」が最も重要。いじめや違法な過重労働などで、自殺に追い込まれる人もいる時代です。相談できる人がいないか、考えてみるのはムダではないはず。
唯一の復しゅうの方法は、彼らよりも楽しく生きることだと思う。
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ダメな女というタイトルを見てどきっとした女はダメな女ではない。
すごい奴っていうのはそいつに何か例えば才能みたいなのがべっとりとくっついているんじゃなくて、何か欠けてる場合の方が多いんだ。
優しい男を信用してはいけない、必ず優しくなくなる時がくるからだ。
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人間が変わる要因となるのは、趣味でもスポーツでもなく、困難な仕事をやり遂げるとか、運命的な他人と出会うとか、そんな場合だけです。ただ、変わるといっても、別の人格になることはできないので、正確に言えば「自分が変わる」というより「周囲・環境」が変化し、それによって自分の中で新しい何かが生まれるのを感じるといったニュアンスです。自分を変えるのではなく、仕事や人間関係において、外部を変えることを考えてみたらどうでしょう。
人は案外簡単にホームレスに転落する。
目標は自らの中に封印されていなければならない。だから目標を持つことは基本的に憂うつなことである。
ヒューマニズムは霧のようなもので、ものが見えなくなる。
支配者は、人民の、願望の化身なのです、その役目を果たせないと、支配者はイケニエとして殺されてしまいます。
本当に「必死で言葉を探して」いるのなら、いつか必ずいい言葉を発見できる。
生きろ、そう叫びながら心臓はビートを刻んでいる。
「仲良くしなくてはいけない」というプレッシャーがこの国ではすごい。
生きてさえいれば、またいつか、空を飛ぶ夢を見られるかも知れない。
案外重要なのは、相手をよく知ること。相手がどんな人か、何に興味があって、どんな考え方の持ち主か、それがわかれば、糸口が見いだせるかも知れません。
狩猟それ自体がすでに快楽だ。
ハンターは決して絶望しません。
村上龍のすべての名言