エーリッヒ・フロムの名言
ドイツの社会心理学者
エーリッヒ・フロムの名言。全65個。
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誰かを愛するというのはたんなる激しい感情ではない。それは決意であり、決断であり、約束である。もし愛が単なる感情にすぎないとしたら、「あなたを永遠に愛します」という約束はなんの根拠もないことになる。
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人生におけるもっとも大きな仕事は、人が自分自身に誕生を与えることであり、自分の内にある可能性を実現させることである。人間が努力して作り上げる最も重要な労作は、自分自身のパーソナリティーの形成である。
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現代人は、ものごとを急いでしないと、何か、つまり、時間を損したような気持ちになる。しかし、時間つぶし以外には、浮かせた時間をどう使っていいのかは分からないのである。
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集中力を身につけるためには、くだらない会話をできるだけ避けることが大事だ…くだらない会話を避けることに劣らず重要なのが、悪い仲間を避けるということである。
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たいていの母親は「乳」を与えることはできるが、「蜜」も与えることのできる母親はごく少数しかいない。蜜を与えるためには、母親はたんなる「良い母親」であるだけではだめで、幸福な人間でなければならない。
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愛は誰かに影響されて生まれるものではなく、自分自身の愛する能力にもとづいて、愛する人の成長と幸福を積極的に求めることである。
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愛は能動的な活動であり受動的な感情ではない。そのなかに「落ちる」ものではなく「みずから踏みこむ」ものである。愛は何よりも与えることであり、もらうことではない。
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愛情深い母親になれるかなれないかは、すすんで別離に堪えるかどうか、そして別離の後も変わらず愛しつづけることができるかどうかによるのである。
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自発的に行動できなかったり、本当に感じたり考えたりすることを表現できなかったり、またその結果、他人や自分自身に対して偽の自我を表さなければならなかったりすることが、劣等感や弱小感の根源である。
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現代における逃走の主要な社会的通路はファシスト国家におこったような指導者への隷属であり、またわれわれ民主主義国家に広くいきわたっている強制的な画一化である。
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生命を求める衝動が妨害されればされるほど破壊を求める衝動は強くなる。生命が実現されればされるほど破壊性は弱くなる。破壊性は生きられない生命の爆発である。