萩本欽一
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それはもう成功しちゃったからつまんない。もっとムチャなことやろう。
1
音から入れば、間がいい。
お笑いに分厚い台本は要らない。
夢には一直線に向かうな。回り道が大事なんだ。
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ちょっとでもあざとさが見えるとダメ。
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もしかしてこの子にはこんな才能があるんじゃないかなと思ったら、それを育てて運をつくる手助けをしてあげるだけでいいの。おもちゃのピアノが大好きな子にはピアノを習わせたり、勉強が得意な子なら塾で学ばせてあげる。ただし、子供が持っていない才能を押しつけるのはダメですよ。こういうのは親のエゴだから、運が育たない。
だって、芸能界もテレビもお祭りなんだから、みんなが楽しく出てくれた方がいいでしょ。
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「ツッコミ」の眼。
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最近の若い子を見てると、言葉の訓練をしてないなって思いますね。言葉って小さいときから磨いておいたほうがいいですよ。学校や家庭でいやなことがあったときなんか、言葉を磨く最高のチャンスなの。たとえばテストの成績が100人中90番だったとき、母親に「ゲームばっかりやってるからよ!」なんて言われたらいやでしょ。そういうときは「試験前あんなにゲームをやってたのに、ビリじゃなくてよかったじゃない」と言ってくれればいいのにとか、自分が言われたらうれしい言葉を想像してみる。この習慣をつけておくと、自分がしゃべるときに相手を思いやる言葉が出てくるようになるの。
歳をとると、家庭菜園とか盆栽とか、じっとみてる趣味が多くなるけど、それじゃ駄目。歳とるほど無謀なことをした方がいいんだ。
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「ツッコミ」をまともに受けてしまって、「ボケ」にまわらないから暗くなるんです。
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たいていのことは、努力すれば3年で達成できます。どんなにつらくても、3年我慢すれば今度は楽しいことがやってくる。「石の上にも3年」なんて、昔の人はうまいことを言いますよね。でもね、3年間努力したり我慢すればたしかに状況は変わるかもしれないけど、そこに「運」はないの。せっかく3年間踏ん張ったんだから、ついでにあと2年続けていれば、そこに運が生まれます。「石の上にも5年」、僕はいつも5年周期でものごとを完成させてます。
ほとんどの人は「損をしたくない」と思って生きてますよね。だけど、そういう生き方をしていると、自分でも気がつかないうちにずるくなったり、意地悪になったりしやすいと思うの。幸せになりたいと思うなら、進んで損をしたほうがいいの。人とつき合うときは、率先して損な役回りをすると、だれかが幸運を持ってきてくれます。自分のために損をしてくれた人がいたら、うれしくなるでしょ。だから人間関係が円滑になるし、一緒に仕事をするときも信頼関係が早く結べるんです。
絶対聞き返すな。
楽してウケようとするな。
自分のためだけじゃなくて、誰かのためにやっていると、途中で投げ出さないよね。自分のためだけだと、つらくなると、やめてしまうでしょ。でも、たとえば命の恩人やお世話になった人にお返しをしたいと思ったら、途中で投げ出せないよ。ぼくなんか、まさにそうだった。コメディアンの才能がないってわかってたけど、ぼくが子どもの頃、借金取りに土下座して、泣いていた母親のことを思うと、途中でやめるわけにはいかなかった。お金持ちになって、家を建ててやりたいと思ったからね。
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「がんばれよ」と、僕は言いたかった。でも、この言葉は全員の前で言う言葉ではない。たった一人のために言う言葉だと僕は思う。
僕だって、最初からお笑いが好きだったわけじゃない。まして才能に恵まれていたわけでもない。自分はダメだと自覚したから、努力もした。普通の人より一歩、いや「二歩下がったところから頑張ろう」と決めたんです。
80代になっても、90代になっても、生きている限り挑戦は続けますよ。チャレンジのない人生なんて、全然面白くないからね。
潜れ!
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