レオナルド・ダ・ヴィンチ
1
「独創的な自然が創造したさまざまに不思議な形がたくさん寄り集まっているのを見たいものだ」という熱い思いに衝かれて、うす暗い崖の周りをしばらくさまよっていると、大きな洞穴の入り口に出くわした。しばらく、呆然としてその前で立ち尽くしていた。こんなものが存在するとは知らなかった。背を丸め、かがみ込んで左手を右ひざに充てると、まぶたが下がり、閉じる。その中に、何かを見つけることができるかどうか見極めようと、何度もそんなふうにかがみ込んだ。そうして、しばらくそこにいると、私の中に恐怖と願いのふたつが浮かび上がってきた。恐ろしげな暗い洞穴の恐怖と、その中に不思議なものがあるかどうか見たいという願いだ。
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ちっぽけな確実さは大きな嘘に勝る。
大いなる苦悩なくしては、如何なる完成せる才能もあり得ない。
もし、想像の動物を本物のように見せたければ、たとえば、ドラゴンを取り上げてみると、頭はマスチフかセッター、目はネコ、耳はヤマアラシ、鼻はグレーハウンド、ライオンの眉毛に老いた雄鳥の額、ミズガメの首を使うとよい。
目は魂の窓である。
猫は、どんなに小さくても最高傑作である。
4
知るだけでは不十分である。活用しなければならない。意思だけでは不十分である。実行しなければならない。
鉄は使わなければ錆びる。水は澱んでいれば濁り、寒空には凍ってしまう。ましてや怠惰でいれば気力さえも失われる。
世界の創造主である神を裏切るまでに邪悪な顔なのです。難しいと思いますが、モデルを探し続けるつもりです。ですが、もし見つからなかったら、いつでも院長の顔がありますから。
人が一番惑わされやすいのは、自分自身の考えによってだ。
私の職業は画家だ。絵画こそ最高の芸術である。
あらゆるものの部分はそれ自身のうちに全体の性質を保っている。
質素であることは最も素敵なことだ。
ほめれば間違いだし、そしればなお悪い。君がそのことをよく理解していないときには。
2
故郷に帰りたい。あるいは原初の混沌に戻りたいという望みや願いを抱いている。明りに向かう蛾のように、春や夏の再訪を喜びとともに待ち望む人のように。自分の願うことがやってくるのが遅すぎると嘆き、自分の望むことが自分の破滅につながるとも知らず。しかしこの願いこそ、その本質において、人間の体に閉じ込められ、元に戻りたいと願っている元素の霊なのだ。この願いは、その本質において、自然に内在するものである。
愛は知識の母である。
幸運の女神には、前髪しかない。
人間が生きている世界は3次元である。3次元にあるものを3次元で表現するのは再現にすぎない。3次元のものを2次元に写し取り、2次元にはない立体感や奥行きまでをも表現することが真の芸術なのだ━。
老いてからの欠乏を補うのに十分なものを青年時代に獲得しておけ。老年が食物として必要なのは「知恵」である。そのことを知る者は栄養不足にならぬよう、若いうちに努力せよ。
あらゆるものは、他のあらゆるものと関連する。
レオナルド・ダ・ヴィンチのすべての名言