IT関連の仕事をするためには、コンピュータのプログラム能力があったり、最新の技術を知っていなければならない、というのは単なる思い込みである。実際、世間で注目されるIT関係のベンチャー企業の創業者と会って話していても、ITオタクでない人はたくさんいる。むしろITの細かい点については、「えっ、こんなに緩いのか」「いい加減なのか」と驚くくらいの人のほうが、優れたベンチャー経営者になっているように思う。仕事を進めるうえで必要な能力は、ひとつひとつの「点」にではなく、その「間」にこそあるのである。
茂木健一郎
茂木健一郎のその他の名言
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人に面白いと思われることを言ったりしたりするためにはまず、自分の行動や言動が、他者から見るとどう突飛に、意外性をともなって映るかを知る必要があります。
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もともと脳には、「これは薬だよ」と言って砂糖の塊を与えると効いてしまうという「プラセボ効果」がある。笑顔は自分でつくることのできるもっとも強力なプラセボ。自分で自分の脳を、前向きに再プログラムできる。
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自分の弱さを許容せよ。弱さを他者にさらけだすことを恐れるな。他人の弱さに、寛容であれ。弱さこそが、美や魅力の源泉になり得ることを見据えよ。
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自分ができなくても、できる人を知っている。あるいは、誰に任せることができるか判断できる。このような能力は、管理職はもちろんのこと、一般社員でも必要な能力とまっている。
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すぐれた芸術作品は、人の心を傷つける。「あっ、やられちまった」。その感動が、生きることの意味を確認させる。傷が癒えるプロセスにおいて、私たちは最も創造的になるのである。
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ひとつの仕事を成し遂げるために必要な能力は多様化している。会社の業務がうまくいくためには、それらの要素の組み合わせを、迅速かつ柔軟に設計、実装していく人材が不可欠である。
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日常の中で、仕事をしたり、勉強をしたりしているときに、ある意味では本番以上のプレッシャーを自分にかける。そのプレッシャーの中で練習していると、本番ではむしろリラックスできる。
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自分の心に浮かぶことをすべて話すようになると、「おばさん」になる。無意識のたれ流し。フロイトが指摘したように人は様々なことを考えるが、そのうち何を話すべきか凛とした選択ができるのが「いい女」である。
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信頼されるリーダーになるためには、ユーモアを武器として上手に使うべきです。中でも自分の欠点をメタ認知し、自虐ネタに変えることは、ユーモアセンスを磨く一番いい方法だと思います。
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根拠のない自信を持つ人は、他人に対しても根拠を求めない。それが、自由な空気を醸成するのだ。根拠のない自信を持て。それを裏付ける努力をせよ。