橋下徹
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国会などで議論をする際に、自称インテリは「議論を尽くせ」「話し合いで解決しろ」「数で押し切るな」とばかり叫ぶ。それが民主主義だ、と。でもね、問題には話し合いで解決できるものと、できないものがある。自称インテリ以外の、日々問題を解決しなければならない人たちは、延々の議論は避けなければならない。そのためには、意味のある議論と意味のない議論の峻別能力が最も必要とされる。
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法定協議会を正常化する。野党が、民意を聞けと言うなら、野党こそ民意を聞け。先の府議会市議会の選挙結果、知事選、市長選の結果から、維新と維新以外、どちらが法定協議会で過半巣を得るべきなのか。維新以外が過半数を得るべきという論は全く成り立たない。
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国民はしっかりと判断してくれます。特定課題ならなおさら明確に意思表示をするでしょう。自民党、安倍政権は支持率絶好調。しかしそれは自民党の統治能力の高評価。全ての政策に賛同しているわけではないので、特定課題を有権者に問えばシビアに反応される。
橋下は選挙至上主義で話し合いの態度がないとの批判。これも実務を知らない証拠。知事、市長を通じて、僕はずっと少数与党。過半数を獲れたのは知事の最後の数か月のみ。あとはずっと少数与党。そんな中で毎年予算を通し、その他の議案も通してきた。強烈な改革案件もだ。
目標を決めて、手段を考えて、徹底的に準備する。これが僕の行動パターン。
競争力が働いていない。競争力は僕の政治哲学だ。
「文化を守れ」なんて、こんなん誰でも言えるんです。いい恰好するコメンテーターなんて……こんなん当たり前のことなんですけどね。じゃあ守るべき文化は何で、そこにいくらのお金を出すべきなのか、そしてそのプロセスはどうなのかというところが僕が一番問題意識を持っておりまして。
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議論の当事者の立場・価値観が根本的に、決定的に異なるのであれば、いくら議論をやっても妥協の余地はなく、延々平行線。これは議論の中身の問題というよりも、どちらの立場・価値観に立つかの問題。すなわち議論には土俵があるんだよね。同じ土俵に乗らないと意味のある議論にはならない。そもそも議論の当事者が考えている土俵が違うのであれば、まずどちらの土俵で議論するかを決めなければならない。これができない人たちの議論は永遠に解決の光が見えない自己主張と批判の応酬になるだけ。
土木技術に素人の市長が、危機が去った後の堤防の状況を見ても、それで何の対策をしなければならないのかなんて分かるわけがない。対策を考えるのは、土木担当。そして土木担当の対策思想に問題がないか、また市の財政状況等を踏まえどこまでの範囲で予算を付けるのかを判断するのが市長の役割。
僕はね学者の研究は尊重していますよ。でもね有権者がどう感じているかを掴むのはこちらがプロだからね。学者もそこへの配慮が必要。
アメリカ、ロシア、中国の協調による世界コントロールの時代に突入する可能性大。これは朝日新聞、毎日新聞的な世界平和だが、日本にとっては苦しい状況。世界平和が単純に日本にとってプラスになるわけではない。世界平和の中身を考えなければならない。
いったん目標を決めたら、ルールの範囲内であれば、どんな手段を使ってでも実現する。これが僕の、弁護士になったときからずっと貫いてきたやり方。
今、堺市長選挙において、堺市民の皆さんは、大阪都構想に反対だという声が多い。しかし、今回の選挙で問われているのは大阪都構想の是非ではない。大阪都構想の協議、制度設計を行って、最後は住民投票で決めるというプロセスをとるかどうかだ。
とにかくね、インテリ集団ってのは怖いよ。こういう物事に対する洞察力が弱いんだよね。本で覚えた知識を振りかざすから、自分たちがやっていること、言っていることの論理矛盾に気付かない。
現行憲法下では、道州制を進めるにしても、都道府県の同意が必要となりかねない。これでは道州制など1000年かかっても実現できないであろう。47都道府県知事のうち道州制賛成者は10人ほどだ。地方議会ではほとんどが道州制反対。関西でも、大阪以外は道州制反対だ。
もう一つ、体罰禁止が机上の論になって、現場を無視している。今、大阪市では教員の本音の調査をしています。スポーツ指導の場での有形力の行使は絶対に禁止。言うことを聞かない生徒は、クラブを辞めさせるか、試合に出させなければ良い。チーム全体がだらけているなら、試合に負けるだけ。それで良い。
選挙で教育を訴えても勝てないが、政治が一番しなければならないのが教育。
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原則、人の立場・価値観というものは、どちらが論理的に絶対的に正しくどちらが論理的に絶対的に間違っているのかという議論をやっても意味がないんだよね。「意見の違いはそれぞれの価値観の違いですね」と言ってしまえば、もうそれ以上議論しても無意味なことがはっきりするのに、複雑で高尚な小難しい問題になればなるほど、その意見の違いが、議論によって収束するものなのか、それとも価値観の違いであってもはや議論によっては収束するものではないものかが見えなくなってくる。
嫌われることを恐れていたら、改革はできない。
大阪府市のエネルギー戦略会議では、エネルギー需給転換のための具体的工程表をやっと完成させることができた。1年以上かかった。具体的工程表作りとはこういうこと。府市エネルギー戦略会議が作った工程表も、さらに詰めるには政府の力が必要。
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