橋下徹
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交渉とはまず何よりも人間と人間のぶつかり合いである。そこで非常に重要なのが、相手方との最初のぶつかり合い。つまり、ファーストコンタクトだ。この段階で相手方とどのように接触するかで、その後の交渉の行方が大きく左右される。
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国内だけで、日本国民だけの評価を気にしていたら良い時代は終わった。世界の中で日本がどのように見られているのか。そこを意識し、日本国を正しく伝えいくことが非常に重要になる。世界各国も、世界を意識している。不当な侮辱や事実誤認に対しては徹底的に抗議するのが、世界の政治家や政府の姿だ。
僕は大阪市役所の「所長」にすぎません。そこをわきまえておかないとしっぺ返しを食らいますから。
自民党にはもう一度再考してもらいたい。政治家が大きな方針を決めて、専門家が中身を詰める。その最初の大きな方向性が間違うと、とんでもない制度になる。自民党の認識は不十分。教育行政の問題は、助言指導行政。指導主事の責任のあいまいさ。責任を持つ者に人事権を持たせるべき。
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大阪維新の会は政党交付金等公金を一切もらえない。メンバーの会費で運営している。巨額の献金も組織票もない。僕と地方議員のサークル集団のようなもの。このような大阪維新の会が自民党、民主党、そして共産党までが加わった体制と闘おうと思えば「独裁」と言われるような政治の力が必要と言ったまで。
今の教育行政は、完璧な中央集権体制。国が動かなければ地方は何一つ動けない体制。そこを何とかしようと挑戦したのが大阪教育基本条例だった。今の教育行政の体制は、地方の首長や議会を教育から排除し、文科省をトップとする鉄のピラミッドとなっている。
政治家は政策を語りたがるし、有権者の皆さんにも政策の方がわかりやすい。道路を作るとか施設を作るとか、目の前のリンゴ、果実を提供する話のほうがわかりやすい。リンゴを育てる農園の話、土壌の話をしてもなかなか響かない。
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大阪維新の会はまずは大阪のかたちを変える。今までの体制ではお先真っ暗。大阪府庁と大阪市役所と言う巨大な行政機構を再編する。これくらいのことができずに道州制など実現できるわけがない。倉田府知事立候補予定者は、まず国が方針を決めなければ大阪都構想など無理と断言する。
有権者と直接つながり、専門家も飛び込み、メディアも入ってくればいい。最初は無秩序かもしれないが、徐々にルールはできるだろう。とにかく、政策論をすれば良い。そこから真実がうっすらと見えてくるだろう。ネットでの選挙運動の禁止。これこそ日本の民主主義が成長しない最大の規制。
国は口ばっかり出して、現場のことを何もわかっていない。いまの日本のありとあらゆる領域は、民主主義の名のもとに「決定できない」「決定してないから責任をとらない」という枠組み・仕組みになっている。知事や市町村長の仕事もそうですし、教育行政も誰が責任を取っているのかわからないような仕組みになっている。僕はこうしたおかしな仕組みを変えて「決定できる民主主義、責任をとる民主主義」にしたいのです。
日本はギャンブルを遠ざけてお坊ちゃま、お嬢ちゃまの国になっている。ちっちゃいころからギャンブルを積み重ね、勝負しないと世界に勝てない。
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この点を日本政府はあいまいにしている。強制連行があったのかなかったのか。日本政府は明確にすべきだ。日本の責任を回避するためではない。世界からの不当な評価について異議を申し立てるために。もちろん、強制連行の有無にかかわらず日本が反省することは言うまでもない。
大阪維新の会には国の仕組みを変えるだけの力はない。国のかたちが変わるのは、国自身によるものではない。必ず外圧で変わるのである。外圧とは外国だけでではない。地方の政治力も外圧の一つである。ヨーロッパの市民革命、アメリカの独立戦争、辛亥革命、明治維新。全ては地方の政治力からである。
私もいわゆる同和地区というところで育ったが、同和問題は全く解決されていない。
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いまの税制はとにかくわかりにくい。統治機構にしても社会保障の仕組みにしても、わかりにくいことで役人の仕事が増え、役人の数はどんどん増えるんです。
その他小児科・産婦人科の医師数って、こんなの知事の力だけではどうしようもない。知事の仕事として責任を持たないといけないところをきっちりと分析・評価して厳しく意見して欲しものだ。そのくせマクロ指標で何が重要かも毎日は全く分かっていないらしい。
身分が絶対的に保証される、つまり公務員はクビにできない、という価値観はあり得ません。公務員も能力や意欲がなければクビを切られるし降格もされる。労働基本権の問題は、この価値観を前提に考えられるべきなのです。
いままでの選挙のスタイルというのは、有権者の皆さんにいかに美味しいリンゴを与えるかどうかだったと思うんです。しかし、今度の選挙は美味しいリンゴを与えるのではなく、美味しいリンゴの木がなる土壌や畑をどうつくり替えていくかを、国民の皆さんにしっかり示すべきだと思っています。ただ、畑の耕し方とか肥料を与えるタイミングというのは、なかなか説明が難しい話なんですけどね。
国の負荷があまりにも重すぎて、国の政治が機能していない。地方も責任を負担していないので国にお金をねだるばかり。こんな国の仕組みではどんな政治家がどんな政策を掲げようが日本に未来はない。日本の仕組み、日本のかたちそのものを変えなければならない。
世界では自らの命を落としてでも難題に立ち向かわなければならない事態が多数ある。しかし、日本では、震災直後にあれだけ「頑張ろう日本」「頑張ろう東北」「絆」と叫ばれていたのに、がれき処理になったら一斉に拒絶。全ては憲法9条が原因だと思っています。
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