橋下徹
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人権を普段声高に叫ぶものは、真の人権派ではない。ほとんどが権力に突っかかりたいだけ。反権力の姿勢を示すことがかっこいいと思っている。弁護士会を筆頭に、人権を語る団体、自称有識者などわんさかいる。しかし本当に人権が問題になった時には、全く動かない。
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体制を変える、仕組みを変えるというのは、民主主義ではほんとに容易ではないと思います。
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まさにこういう事態を避けるために、表現の自由は最大限に保障され、仮に制約をするにしても明確な基準で制約をしなければならないことになっているはず。ところが公選法はボロボロだ。どこまで何をやっていいのか、ダメなのか、基準があいまいなので、全候補者は一斉に表現を止めてしまう。
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一番腹立つのは「何もやっていない無駄な8年間だった」って。「あんたのコメンテーター期間のほうが無駄だろ」っていうんですよ、本当に。
どんなにいい政策を出しても、どんなにいい政治家が出てきても、統治機構や行政機構という国のシステムがマッチしなければ何も実現できません。
政治指導者や企業トップは、「正しいことは何か」を的確に判断する力よりも、「正しいことを言うのは誰か」を判断する力を持つことが重要だ。判断に必要な論点を設定して、その論点について専門家の意見を聞くにしても、トップが専門家と同じレベルまで自ら深く勉強するなんて無理。トップが専門家と同じレベルの専門的知見を持っているなら、そもそも専門家など不要になってしまう。だから専門家の意見の中身について、トップが専門的に検討することは無駄なので辞めた方がいい。トップは「正しいことを言うのは誰か」という視点で判断するしかない。
すなわち政治を鍛えるのは当然のこととして、メディアの質が国の政治の質を左右することを知事の経験から確信した。新聞の社説一本、有名キャスターのコメント一つが、日本の政治・行政を動かす現場を見てきた。政権中枢ですら新聞の社説一本で動く。知事がどんなに騒いでも何にも動かないのに。
自分が正しいと思っている価値観でも、相手にとっては正しくないという事態がどんどん生じる。この価値観の実体論にこだわっているのが日本のメディア。自分の価値観が絶対的に正しいと信じ込んでいる。違う。どの価値観が正しいかは分からない。だから公正なプロセスでどれを採用するか決定しよう。
世間は色々な批判があるかもしれませんが、僕は市長として短時間にできる限りの調査をし、そこから上がってくる事実だけでも、今回は新入生を迎えるわけにはいかないと判断しました。そして教育委員会も同じ判断だったわけです。ここでそのまま入学を認めることこそ、受験生のためにはなりません。
挑戦して失敗することに対しては拍手を送る組織にしたい。
当時が良かったからと言って、今の時代で全て正当化されるものではないのは当たり前。ただ、当時の状況はしっかりと知る必要がある。自らを正当化するためではなく、不当に侮辱されないため。
ぼくは政治家の役割は政策よりも体制や政治の仕組みをどうするかを考えることが大事だと思っているんです。
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原発政策の道筋を示すのは、これからの作業だ。政策の実現プロセスを踏まえれば、一番重要なことは、野党でも霞が関をフル活用できるようにすること。この仕組みを作らないと、原発政策について各政党が道筋を持ち寄って議論することができなくなる。政党には道筋は示す能力はない。
憲法9条は、今の時代に合っていない。世界の状況を見れば、日本も安全保障の責任を負わなければならない。沖縄問題を解決するためにも、アメリカに全ておんぶにだっこではダメだ。しかし、これはまだまだ国民全体に意識されていない。これから政治家が説いていく最重要課題だ。
専門家たちが散々議論しても結論が出なかった問題、あるいは誰も確信を持てないという問題、そこへ判断を下すのがトップというもの。つまり理屈で判断できるレベルの問題であれば、トップが乗り出すまでもなく、しかるべき段階で判断が下されているはず。理屈で簡単に解が見出せないからこそトップの判断が求められる。
大阪都構想は新たなチャレンジなので、メリット・デメリットがあるだろう。しかし、それを市民に示すのが政治家の役割だ。メリット・デメリットを示して、最後は住民投票で決めてもらう。もし住民が、政治家自らの意見と違う判断をしたのであれば仕方がないと割り切るのも政治家の責務だ。
実際、政治をやってみてつくづく感じました。コメンテーターやコンサルや評論家、学者がいっていることは、ほぼ実現不可能な絵空事だと。
国の負荷があまりにも重すぎて、国の政治が機能していない。地方も責任を負担していないので国にお金をねだるばかり。こんな国の仕組みではどんな政治家がどんな政策を掲げようが日本に未来はない。日本の仕組み、日本のかたちそのものを変えなければならない。
これだけ大きな国で司令塔が東京だけなのは致命的。首都機能を代替できる場を大阪に作りたい。
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政治指導者や企業トップは、膨大な知識・情報を自ら獲得する必要はない。当該問題を考えるにあたってどのポイントで検討すべきなのか、いわゆる論点設定能力があればいい。検討すべき論点が適切に設定されれば、あとはその論点について専門家に分析・検討してもらえばいいからだ。
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