同じチームで仕事をしていても、個々人はお互いにライバルであり、会社内には妬み、そねみが渦巻いているかもしれません。しかし、自分を率直にさらけ出したほうが、かえっていい結果を生む場合もあると、僕は思います。一番悪いのは、心の中に根を持ち、ずっと封じ込めておくことです。必ず何らかの反動が出てきます。閉じ込めておくと家庭生活をはじめ、すべての人間関係がおかしくなってくるのではないでしょうか。
姜尚中
姜尚中のその他の名言
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もしも、出世した同期と仲が悪かった場合は、同期の第三者、つまり自分と相手の両方を知っている人に、その人なりの見方、考え方を素直に聞いてみるのがいいでしょう。
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いまこそリベラルアーツに触れることを勧めます。たとえば、夏目漱石のような古典を読むと、現代にも通じる生き方のヒントが散りばめられています。
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視野狭窄に陥らないためには、身の置き場所を変えてみること。それが難しければ、文学を通して、他の人の人生を疑似的に体験するのもいいのではないでしょうか。
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人生が不確実だということは、解答はないということ。正解を探し求めても意味がない。自分で精いっぱいに悩んで、自分で決断していくしかない。
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20代最後の年、旧西ドイツに留学したことで、世界の見方が変わりました。見方が変わるということは、自分が変わるということ。ですから、この留学が私の人生のターニング・ポイントだったと言えるでしょう。
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どんなに後悔に満ちた人生でも、過去は変えられない。神様だって否定できない。だから、自分がここまで生きてきた過去という事実に誇りを持ってほしい。
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目の前のことだけを見るのではなく、それをより広い世界の中に位置づけて見ることは重要。自分の仕事が10年後、20年後も安泰なのかどうかも、そうした見方ができなければ判断ができません。
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将来の不安ばかりに意識を向けることは、避けなければなりません。未来という不確かなものは、現在の自分にとっては「無い」のと一緒。それなら、必要以上に未来を思いわずらうのは無意味。
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人間は悩まないと本当の力は出てこない。中途半端に悩んでいるから、中途半端な決断しか出てこない。「悩む力」を養うことで、自分の人生を切り開いていくための決断力が磨かれる。
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よく「悩まないで済む方法」なんて題の本がありますが、それは誤りです。人間は生きている限り、悩みはなくならないものです。ならば、徹底的に悩みましょう。
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堂々と悩んでいい。生きるとは、不確実性を抱きしめること。これからの日本は不確実性はますます高まる。そんな時代にどう立ち向かっていくか。大切なのは悩むこと。大いに悩めばいい。