マルクス・アウレリウス・アントニヌス
1
あたかも砂丘がつぎからつぎへと上にかぶさってきて前のものを覆い隠してしまうように、人生においても初めのものはあとからくるものに間もなく覆い隠されてしまうことを考えよ。
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苦しみは、苦しむ者がその限界を知り、その恐怖に想像を加えさせざれば、耐えられぬこともなく、かつ永続するものにあらず。
物事に対して腹を立てるのは無益なことだ。なぜなら物事のほうではそんなことにおかまいなしなのだから。
今の瞬間だけに生きよ!
ルスティクスからは、けちなお説教をしたり、道に精進する人間、善行に精進する人間として人の眼をみはらせるようなポーズをとらぬこと。
何かをするときいやいやながらするな、無思慮にするな、心にさからってするな。
人生のあらゆることを、それが最後だと思って行いなさい。
3
巣箱の利益にならざることは、ミツバチの利益にもなり得ず。
大きな夢をみよう。大きな夢だけが人の心を動かす。
いかなる自然も芸術に劣らず。芸術の仕事は、すべて自然の物事を真似ることなり。
一緒になって大きな声で嘆かぬこと、騒がぬこと。
苦痛は耐ええぬものでも、永遠に続くものでもない。もし、その限界を忘れず、おまえのほうから、それに余分な想念を付け加えないかぎり。
山の鼠と家の鼠。前者の恐怖と狼狽。
名声の後には忘却あるのみ。
他人に関する思いで君の余生を消耗してしまうな。
目的なしに行動するな。処世の立派な素晴らしき原則が命ずるよりほかの行為をするな。
人生とは自らの想いを実現することである。
幸運がもたらす富や順境は素直に受け入れよ。ただし、それを手放すときは渋るべからず。
顔に怒りの色のあらわれているのは、ひどく自然に反することで、それがしばしば見られるときには、美は死んで行き、ついには全く再燃も不可能なほどに消滅してしまう。
隣人の語ること、行うこと、考えることを気にかけないものは、どれだけ多くの利益を受けることだろうか。
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