蛭子能収
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私がテレビに出るようになってから、「昔の友達じゃないか」という人からわんさか電話がかかってきましたが、結局みんなの目的は「金を貸してくれ」でした。人に金を借りにくる人はだいたい無計画で無責任。もちろん貸した金が返ってくるはずもなく、大損しました。でも、しつこく返してくれとも言えないし、言えない自分がまた嫌で、そんな気持ちになるくらいなら友達なんていらないですよ。
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夢だった漫画家としての仕事はともかく、食べるためにやってきたいろいろな仕事については、いいことなんかひとつもありませんよ。〜中略〜仕事でやりがいや生きがいを見つけようとするのが間違い。働くことに意欲を求めるのがおかしいんです。仕事で輝くという人生は変。人は、競艇場で輝くために働くんです。
自分としては与えられた仕事をこなすだけなんですが、あまり目標を持たないので…。とにかく生活をきちんと確保できればいいかなと。
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おれ、本を最後まで読み切ったことがないんです。難しい漢字が出てくるとそこで止まっちゃう。だから、結局漫画になるのですが、一番影響を受けたのは、つげ義春の「ねじ式」ですね。谷岡ヤスジという漫画家が「一気に読めない漫画はダメだ」とよく言っていたのですが、おれもそう思うんですよ。一気に読ませてくれないといけない。
マンガはね、「自分の思いをどれだけ伝えられるか」が一番だと思うんです。オレは、絵が下手なんですよ。動物を描くのもすごく苦手だし、自転車なんてまったく描けない。でも別に、たくさん描こう、上手くなるために練習しよう、とは思わないんです。描いたら、誰かに見てもらうことが何よりも大切だと思っているから。
タモリさんのテレフォンショッキングは、こっちの話しても、タモリさんが自分の話に持っていくので面白くない。
夢は願えば叶います。俺はこんなに絵が下手なのに漫画家になれました。
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40歳過ぎて、新しい友達って本当に必要なのでしょうか。友達はつくろうとして「つくる」ものではなくて、自然に「なる」ものではないでしょうか?だいたい、友達が多ければ、結婚したら結婚祝い、子どもが生まれたら出生祝い、家を建てたら新居祝い。飲み会、遊びの誘い……、金が出ていくばかりです。
子供と二人きりになると気まずい。
完全なひとりぼっちは寂しくてやりきれないと思いますね。おれにもし女房もいなくて、芸能人でもなかったら、毎朝起きてすぐに雀荘に行くと思います。そうすれば、絶対に寂しくないですから。一人ではいられないと思うんです。
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オレはマンガで上司を何人も殺したけど、特定できないように描きました。今はブログとか掲示板で堂々と相手のことを攻撃する人が多い。それはズルイですね。
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今、無理をしてグループに入っている人ですね。そのグループの人たちとの付き合いがなんとなく面倒くさいなと思ったり、なんか嫌だなと思っている人はいると思うんですね。そういう人たちに向けて、そっとそのグループを抜け出してひとりぼっちになることを提案したいですね。
仕事関係者からしか電話がかかってこないというのは、きっと真面目に働いてきて、家庭も大事にしてきた証しでしょう。それはとても立派なことじゃないですか。
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オレはね、一貫して、人に好かれるように努力してきたんです。嘘でもいいから、「いい人」に見えるように振舞ってきた。本当に好きなことを仕事にできる人なんて、5%くらいでしょう。もちろん運もあるけど、そうしているうちにいろいろなことが自分のやりたいようにできるようになりましたよ。もちろん不満は常にありましたから、すべてマンガで発散してね。
赤ん坊はですね。頭のてっぺんが柔らかいから、親指でギューと押すと中まで入りますよ。
なにか頼まれても気軽に断ることができ、相手も仕方ないとあきらめてくれる、さらりとした関係がいいのではないでしょうか。うまくいっているときはいいけれど、ひとつ間違えれば、相手を憎んだり恨んだりすることになる。友達っていうと、どうしても相手に過剰な期待をしてしまう。
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夢と言うのは、好きなことをして、サラリーマンと同じお金をもらった時に叶ったと言えます。
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人に動かされて、今、ここにきた感じなんです。なんかね、おれには親友と呼べる存在はいないんだけど、お世話をしてくれる人があらわれるんですよ。自分からは近づかないんだけど、近づいてきてくれる人がいる。多分そうですね。
お金がないと心は廃れる。
漫画家と言えなくなったら恥ずかしいですよね。タレントよりも漫画家の方が聞こえはいいじゃないですか。
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