手塚治虫
1
人間がどのように進化しようと、文明が進もうと、自然の一部であることには変わりはない。
20代の時は無我夢中で遮二無二描き、30代の時はかなりプロ意識をもって描き、40代にはマンガ世代の心理を模索しながら描きました。
プロならば与えられたページ数で、描きたいテーマを描ききらなければならない。ページ数が足りなくなるというのは、技術が未熟なんです。
井の中の蛙を決め込んでいるのは、敗北だと思う。
時代は移り変わっても、子供たちの本質は変わらない。
3
ぼくは「火の鳥」を、日記だと思ってるわけ。
自然淘汰の法則に、人間も従わざるをえない。それはもう宿命だということ。
0
国際的に通用しないエンターテイメントは、子供に対してマイナス以外の何物でもない。
僕は寝ていても書けるよ。
「荒唐無稽」とか「夢の中」にこそ、日本人の忘れていたものがある。
好奇心というのは道草でもあるわけです。確かに時間の無駄ですが、必ず自分の糧になる。
2
現代の教育は、どこか衰弱しているというか、勘違いでもしているようだ。
どうして寝るんですか。
漫画家は、3つの武器を持っていなければならない。
物語はここから始まるのだ。
根底にあるものは、人間への、地球への愛です。愛こそ、マンガで作り出せる、メッセージの根元でなければならない。
経営者としては、確かに負けたかもしれない。でもマンガ家としては、何も失っていない。
自然や人間性を置き忘れて、ひたすら進歩のみを目指して突っ走る科学技術が、どんなに深い亀裂や歪みを社会にもたらし、差別を生み、人間や生命あるものを無残に傷つけていくか。
反戦だの平和だのの政治的なお題目では、子供はついてこない。率先して生命の尊厳から教えていく姿勢が大事。
我々はこの膨大な情報量を、全部飲み込むのではなく、どれが自分に必要かを判断する、テクニックを身につけなければならない。
手塚治虫のすべての名言