シェイクスピア
4
不安な心には、茂みが熊に見えてしまうのです。
1
われわれ男性は安易によけいなことをしゃべりすぎ、誓いすぎるのかもしれない。でも、意志がその約束に追いつかない。我々は宣誓こそ得意だが、恋愛は苦手なのです。
0
険しい坂を登るためには、最初からゆっくり歩くことが必要である。
人の一生は動き回る影法師、哀れな役者に過ぎぬ。自分の出番のときだけ舞台の上でふんぞり返ったり、わめいたり。だが、その声もやがて聞こえなくなる。人の一生とは、うつけ者が唱える物語。がやがやとすさまじいばかり、ついには何のとりとめもありはせぬ。
共感は全世界の人間を親族にする。
無学は神の呪いであり、知識は天にいたる翼である。
火を消し尽くすのは別の火であり、苦痛を和らげるのは別の苦痛というわけだ。絶望的な悲しみには別の悲しみを持ってくることだ。
彼はなにも口をきかないってだけで利口者で通ってるんだ。
青春はとかく己に謀反したがるもの、そばに誘惑する人がいなくとも。
恋ってのは、それはもう、ため息と涙でできたものですよ。
2
「これが最悪だ」などと言えるうちは、まだ最悪ではない。
6
人間の生活においても、ある種の潮流がある。満ち潮に乗れば、幸運に導かれる。無視をすれば、人生の旅は苦しみの浅瀬に漂うだけとなる。私たちはいま、そういう海に浮かんでいる。だから、その潮流に乗らなければならない。さもなければ、賭けているものをすべて失くすことになるのだ。
3
たとえバラ色の唇と頬が、時の半円の大鎌まで刈り取られても、愛は時の道化に成り果てることはない。愛は、短い時間や週単位で変わることはない。最後の審判の日まで耐え抜くものだ。
世の中には「幸せ」も「不幸」もない。考え方ひとつでどうとでもとれる。
男は、恋をささやくときは四月みたいだけれど、結婚してしまえば、十二月よ。
自分と同列の人間を恐れながら生きるのなどは真っ平だ。
ぼんやりしている心にこそ恋の魔力が忍び込む。
眼前の恐怖も想像力の生みなす恐怖ほど恐ろしくはない。
小さな火は早く消すことができるが、これを放ったらかしにしておくと、川でさえも消すことはできなくなる。
全世界は一つの舞台であり、すべての男と女はその役者にすぎない。彼らは退場があり入場があり、ひとりの人間が一度の登場で多くの役を演じる。
シェイクスピアのすべての名言