シェイクスピア
2
あなたがたとえ氷のように潔癖で雪のように潔白であろうとも、世の悪口はまぬがれまい。
5
人間というものは、不運になると、己が招いた災いだというのに、それを太陽や月や星のせいにしがちだ。
3
物事によいも悪いもない。考え方によって良くも悪くもなる。
恋人のところへ行く時は、学校の生徒が教科書を離れるときのように嬉しいが、恋人と別れるときは、重い本をさげて学校へ行く時のように悲しい。
0
求めて得られる愛は素晴らしい。でも、求めることなく得られる愛はもっと素晴らしい。
ぼんやりしている心にこそ恋の魔力が忍び込む。
1
眼前の恐怖も想像力の生みなす恐怖ほど恐ろしくはない。
世の中には「幸せ」も「不幸」もない。考え方ひとつでどうとでもとれる。
男は、恋をささやくときは四月みたいだけれど、結婚してしまえば、十二月よ。
自分と同列の人間を恐れながら生きるのなどは真っ平だ。
いま望んでいるものを手にして、何の得があろうか。それは夢、瞬間の出来事、泡のように消えてしまう束の間の喜びでしかない。一週間嘆くとわかっていて、一分間の快楽を買う人がいようか。あるいはおもちゃと引き換えに、永遠の喜びを売る人はいようか。甘さを求めて、ブドウ一粒のために、ブドウの樹を倒してしまう人は、はたしているだろうか。
人間の生活においても、ある種の潮流がある。満ち潮に乗れば、幸運に導かれる。無視をすれば、人生の旅は苦しみの浅瀬に漂うだけとなる。私たちはいま、そういう海に浮かんでいる。だから、その潮流に乗らなければならない。さもなければ、賭けているものをすべて失くすことになるのだ。
恋ってのは、それはもう、ため息と涙でできたものですよ。
ほどほどに愛しなさい。長続きする恋はそういう恋だよ。
4
彼はなにも口をきかないってだけで利口者で通ってるんだ。
人生は動く影、所詮は三文役者。色んな悲喜劇に出演し、出番が終われば消えるだけ。
なんと一言も言わずに行なってしまったのか。ああ、真実の愛とはそういうものなのだ。真実は言葉で飾るより以上に実行を持っているのだ。
青春はとかく己に謀反したがるもの、そばに誘惑する人がいなくとも。
火を消し尽くすのは別の火であり、苦痛を和らげるのは別の苦痛というわけだ。絶望的な悲しみには別の悲しみを持ってくることだ。
無学は神の呪いであり、知識は天にいたる翼である。
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