岡潔
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知性は理性と同一ではなく、理想を含んだものだと思うが、はっきりと理想に気づいたのもギリシャ文化が初めてだった。これを代表しているのがプラトンの哲学・及びユークリッドの幾何学である。
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心が納得するためには、情が承知しなければなりませんね。
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最近、感情的にはどうしても矛盾するとしか思えない二つの命題をもとに仮定しても、それが矛盾しないという証明が出たのです。
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私は悪漢の書いたものが好きで、真正直な人の書いたものが嫌いである。
数学は必ず発見の前に一度行き詰まるのです。行き詰まるから発見するのです。
文章を書くことなしには、思索を進めることはできません。
いまの人類文化というものは、一口に言えば、内容は生存競争だと思います。生存競争がないようである間は、人類時代とはいえない、獣類時代である。
個性的なものを出してくればくるほど、共感がもちやすいのです。
自然数の一を知るのは大体生後十八ヵ月と言ってよいと思います。
自分の好きなものだけが正しいのだと言う勇気はありませんね。
本質は直観と情熱でしょう。
苦心を払わせるものを私は情熱といっている。
理性のなかを泳いでいる魚は、自分が泳いでいるということがわからない。
日本は個性を重んずることを忘れてしまった。
言葉で言いあらわすことなしには、人は長く思索できない。
どの人がしゃべったのかが大切なのであって、何をしゃべったかはそれほど大切ではない。
足が大地をはなれて飛び上がっているようなもので、第二歩をだすことができない。そういうのを抽象的といったのです。
人は無明を押えさえすれば、やっていることが面白くなってくるということができるのです。
私についていえば、ただ数学を学ぶ喜びを食べて生きているというだけである。
科学が進歩するほど人類の存在が危うくなるという結果が出る。
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