岡潔
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私は三日かからねばつまり二晩寝なければ解けないという問題から問題と呼ぶことにしている。
広い世界のものには関心が持ちにくく、狭い世界のものには関心が持ちやすい。
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僕は論理も計算もない数学をやってみたい。
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情緒の中心の調和が損なわれると人の心は腐敗する。社会も文化もあっという間にとめどもなく悪くなってしまう。
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数学は印象でやるもので記憶はかえって邪魔になる。忘れるものはドンドン忘れて行く。これが極意です。
人は動物だが、単なる動物ではなく渋柿の台木に甘柿の芽をついだようなもの、つまり動物性の台木に人間性の芽をつぎ木したものといえる。
人間が人間である中心にあるものは科学性でもなければ論理性でもなく理性でもない情緒である。
しかしこんな美しい地球を滅ぼさせたくないですね。
本だって読むことより読みたいと思うことのほうが大切なのです。
日本だけのことではなく西洋もそうだが学問にしろ教育にしろ「人」を抜きにして考えているような気がする。
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人は極端になにかをやれば必ず好きになるという性質をもっています。好きにならぬのがむしろ不思議です。
オリジナルは生命の燃焼によってしか作れない。
時間は情緒に近い。
理想の高さが気品の高さになるのである。
科学が進歩するほど人類の存在が危うくなるという結果が出る。
私についていえば、ただ数学を学ぶ喜びを食べて生きているというだけである。
足が大地をはなれて飛び上がっているようなもので、第二歩をだすことができない。そういうのを抽象的といったのです。
どの人がしゃべったのかが大切なのであって、何をしゃべったかはそれほど大切ではない。
言葉で言いあらわすことなしには、人は長く思索できない。
理性のなかを泳いでいる魚は、自分が泳いでいるということがわからない。
岡潔のすべての名言