やなせたかし
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人生なんて夢だけど、夢の中にも夢はある。
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一日一日は楽しい方がいい。たとえ十種の病気持ちでも、運は天に任せて、できる限りお洒落もして、この人生を楽しみたい。
誰でもふっと「さびしい」と感じることがある。みんなで盛り上がっている最中とか、楽しさのあとに、さびしさは不意に襲いかかってくる。「さびしい」という感情は、私たちの生命の本質に根ざしているのではないだろうか。
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夢も希望もない世の中だけど、生きていりゃ良かったと思えることがあるかもよ。あるかもよ。としか言いようがないけど、もうちょっとだけ我慢して生きてみて。
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戦場では常に一人。持つのは武器ではなく、愛と勇気だけを持って戦う。
まず良い物を作る。そうすれば自然に利益は上がるんだ。先にもうけを追っちゃダメ。大衆は正直だからね。
人生の楽しみの中で最高のものは、やはり人を喜ばせることでしょう。
ばいきんまんは人間社会に必要なのです。無菌状態ではかえって危ない。
本当の正義というものは、けっして、かっこいいものではないし、そして、そのために必ず自分も深く傷つくものです。そういう捨て身、献身の心なくして正義は行えません。正義の超人は本当に私たちが困っている飢えや公害などと戦わなくてはならないのです。アンパンマンは焼け焦げだらけのボロボロのこげ茶のマントを着て、恥ずかしそうに登場します。自分を食べさせることによって飢えている人を救います。それでも顔は気楽そうに笑っているのです。子どもたちはこんなアンパンマンを好きになってくれるでしょうか?それともテレビの人気者のほうがいいですか?
まず考えなきゃいけないのは、それで利益が上がるのか。だから、わがままなことはやらない。
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人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのはばかばかしい。重大に扱わねば危険である。
ぼくらはみんな、それぞれ違う思い出を持っている。そして、なるべくよい思い出を作りたいと思って人生を生きる。
ぼくらも非常に弱い。強い人間じゃない。でも、なにかのときには、やっぱりやってしまう。ヒーローというのは、そういうものだと思います。
何のために生まれ、何をして生きる。わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。何が君の幸せ?何をして喜ぶ?わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。
愛欲小説を書くには、多少なりとも作家本人がそういう人間でないと書けません。同じように、バイ菌と闘う場面を描くには、やはり病気と闘うのは宿命なのかなぁ、と半分あきらめています。
ぼくらはみんな、いきている。いきているから、うたうんだ。ぼくらはみんな、いきている。いきているから、かなしいんだ。
ちゃんと利益が出て会社が儲かる、それによって僕が喜ぶ、読んだ人も喜ぶ。仕事をする以上、みんながいいほうがいいんです。
本当の正義の味方は、戦うより先に、飢える子供にパンを分け与えて助ける人だろうと。そんなヒーローを作ろうと思った。
こうなってみると、イケメンでなくて本当によかった。人並み以上の容姿に生まれついたら、この性格では、仕事なんかそっちのけで羽目をはずし、人生の軌道を大きくはずれてしまった可能性大である。それを抑制するために、神様が容姿風貌を制限されたのだと、大いに感謝しなくてはいけない。
ぼくは四十歳を越えてもまだ五里霧中で、挫折どころか、出発していなかった。
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