やなせたかしの名言
漫画家、絵本作家
やなせたかしの名言。全108個。
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正義とは実は簡単なことなのです。困っている人を助けること。ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を「正義」と呼ぶのです。
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夢も希望もない世の中だけど、生きていりゃ良かったと思えることがあるかもよ。あるかもよ。としか言いようがないけど、もうちょっとだけ我慢して生きてみて。
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危難と地獄、辛酸のなかに重要な何かがある。長い人生では、一回や二回は地獄を通過したほうが、かえっていいのかもしれません。
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文章が上手い人じゃなくて、人生が小説のようになってる人が小説家。みんな人生で書いてるんです。何かがあって、その軌跡の上を滑っていくわけ。漫画家もそう。
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生きていることが大切なんです。今日まで生きてこられたなら、少しくらいつらくても明日もまた生きられる。そうやっているうちに次が開けてくるのです。今回の震災も永遠に続くことはありません。
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チャンスは誰にでも平等にある。「どうせ、オレなんてダメだ」と言っている人は、チャンスをつかもうとしていないのではありませんか。
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成功の秘訣というのは、ぼくに言わせれば、70%が運。20%が努力で、10%が天分。ぼくがどれだけ漫画を書いていたとしても、そのよさを発見する人、本にしたいと思う人が出てこなければ駄目なんです。
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「逆転しない正義とは献身と愛だ。それも決して大げさなことではなく、眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、その人に一片のパンを与えること。」。
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ぼくの創作のやり方はたったひとつ。キャラクターが頭の中に浮かんで動きだした時にはじまる。キャラクターが動き出せばストーリーは自然にできあがる。
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なんのために生まれて、なにをして生きるのか。これは、ぼくの人生のテーマソングでもあります。ぼくはみんなが楽しんで喜んでくれるのが一番嬉しい。でもすぐにそれが分かったわけではないんだよね。
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「悲喜こもごも」という言葉がありますが、まずは悲しみが先にやってくる。人間が生きていることを感じるのは、悲しいときのほうが多いんですね。
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世の中というのは、決して静かにならない。その中で、我々は日々、生きていくわけです。一寸先はなんだかわからないけれど、生きていくのが我々です。それが人生なんです。
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一瞬を一生懸命生きるということと、目の前にいる人を喜ばせる。毎日、それをやっていきます。それしかありませんね。きっと、これからも。
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正しいことをする場合、必ず報いられるかというと、そんなことはなくて、逆に傷ついてしまうこともあるんです。傷つくかもしれないけれど、それでもやらなければいけないときがある。
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愛欲小説を書くには、多少なりとも作家本人がそういう人間でないと書けません。同じように、バイ菌と闘う場面を描くには、やはり病気と闘うのは宿命なのかなぁ、と半分あきらめています。
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正義って相手を倒すことじゃないんですよ。アンパンマンもバイキンマンを殺したりしないでしょ。だってバイキンマンにはバイキンマンなりの正義を持っているかも知れないから。
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怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、怪獣との闘いで壊された街を復元しようと立ちあがる普通の人々がヒーローであり、正義なのです。
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健康でスタスタ歩いているときには気がつかないのに、病気になってみると、当たり前に歩けることが、どんなに幸福だったのかと気づく。幸福は本当はすぐそばにあって、気づいてくれるのを待っているものなのだ。
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「継続は力なり」というが、あきらめないでひとつのことを思いを込めてやり続けていると、ちゃんと席が空いて、出番がやってくるものなのだ。
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めぐり合った仕事を誠実にやる。たとえばアメをつくるなら、おいしいアメをつくることだけを考える。そうしていれば、道は自然に開けていくものだ。
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何のために生まれ、何をして生きる。わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。何が君の幸せ?何をして喜ぶ?わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。
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僕のことはもちろんアンデルセンすら知らない。アニメが20年以上続いて多くの世代に浸透してきたけど、彼らにそんな事情は通用しないから。ずっと、無名の新人作家として読者と戦い続けているようなものですよ。
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正義って、普通の人が行うものなんです。政治家みたいな偉い人や強い人だけが行うものではない。普通の人が目の前で溺れる子どもを見て思わず助けるために河に飛び込んでしまうような行為をいうのです。
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ぼくらも非常に弱い。強い人間じゃない。でも、なにかのときには、やっぱりやってしまう。ヒーローというのは、そういうものだと思います。
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自分自身にとっておもしろいものかどうか、というのも重要ですね。自分以外の人が何をおもしろいと思うかというのは、よくわかりません。だから自分を信じて、僕自身がおもしろいと思うものをつくっているんです。
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アンパンマンのテーマソングはぼくの作詞だが、幼児アニメーションのテーマソングとしては重い問いかけになっている。ぼくはお子様ランチや、子供だましの甘さを嫌った。
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困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。絶対的な正義なのです。
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アンパンマンのテーマソングは「なんのために生まれて、なんのために生きるのか」というのですが、実は僕はずいぶん長い間、自分がなんのために生まれたのかよくわからなくて、闇夜の迷路をさまよっていました。
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人助けをしたら、そのときはすごく損をしたような気がしても、どこかで埋め合わせがありますね。だから、いつもどうすれば人がよろこぶかなあということを考えていれば、何かしらそのお返しというのがあるんです。
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一人が全員を助けることは不可能です。でも、一人が10人を助けられれば、そうしたことが重なって、大勢の人が助かる。そういうことだと思います。
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バイキンを死滅させると人間も絶滅する。うまい具合にバランスがとれてるのがいいわけです。だからアンパンマン対ばいきんまんの闘いは、バランスを保ちながら永遠に続いていくことになります。
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「絶望のとなりに誰かがそっと腰かけた。絶望はとなりの人に聞いた。「あなたはいったい誰ですか?」となりの人は微笑んだ。「私の名前は希望です」「絶望の隣は希望です!」。
やなせたかしについて
やなせたかしは東京都出身の漫画家・絵本作家。TVアニメ化された「アンパンマン」の原作者として知られる。東京高等工芸学校図案科卒業後、東京田辺製薬で働き、第二次世界大戦が始まると徴兵され暗号の作成・解読に携わった。戦後、グラフィックデザイナーや舞台美術制作、放送作家、作詞家、コピーライターなど幅広い活動をしながら漫画家として活動し、漫画団体「漫画集団」に所属。この頃、童謡「手のひらを太陽に」の作詞を担当した。1969年(昭和44年)、短編ヘルヘン集「十二の真珠」で「アンパンマン」を発表。この時のアンパンマンはシニカルな大人向けの作品だった。1973年(昭和48年)、アンパンマンを子供向けに作り直して絵本として出版。アンパンマンは1988年(昭和63年)にテレビアニメ化され、絶大な人気を獲得した。