坂本龍馬
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道は長い。けいこつに果てるな。事にやぶれれば腹なんぞ切らずに命のつづくかぎり駆けて戻って来い。
時勢は利によって動くものだ。議論によっては動かぬ。
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世に生きものというのは人間も犬も虫もみな同じ衆生で上下などはない。
世の既成概念を破るというのが、真の仕事である。
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義理などは夢にも思ふことなかれ身をしばらるるものなり。
恥といふことを打ち捨てて世のことは成るべし。
人間、不人気では何も出来ませんな。いかに正義を行なおうと、ことごとく悪意にとられ、ついにはみずから事を捨てざるをえなくなります。
日本を今一度せんたくいたし申候。
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見まわしたところ、それぞれ優れた面魂の男ばかりだ。一片の侠気義心のために死をも辞せぬのが諸君であろう。しかし、それは所詮はおのれ範囲を出ぬ。心を変えろ、心を。日本を背負う気になってみろ。その気になって背負えば日本などは軽いものだ。いやそれがむしろ悲しい。病み呆けた老婆よりも軽い。
何の志も無きところに、ぐずぐずして日を送るは、実に大馬鹿者なり。
時勢に応じて自分を変革しろ。
人おのおのが志を遂げられる世の中にしたいものだなぁ。
人の世に失敗ちゅうことは、ありゃせんぞ。
他人の命は他人様それぞれの料簡で始末すればいいが、俺の命は俺の一存で成改できる。
古来、英雄豪傑とは、老獪と純情の使いわけのうまい男をいうのだ。
われ、はじめて西郷を見る。その人物、茫漠としてとらえどころなし。ちょうど大鐘のごとし。小さく叩けば小さく鳴り。大きく叩けば大きく鳴る。
感涙とどめず、遥か江戸の地より拝し、龍馬かならずこの恩に報うべし、と天地神明に誓ふ。
一生に一度ぐらい手品もいいだろうが、物事にゃ実がなくちゃ人はついてこない。
何でも思い切ってやってみることですよ。どっちに転んだって人間、野辺の石ころ同様、骨となって一生を終えるのだから。
人間に本来、上下はない。浮世の位階というのは泰平の世の飾りものである。天下が乱れてくれば、ぺこぺこ剥げるものだ。をなさんとすれば智と勇と仁を蓄えねばならぬ。
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