スティーブン・コヴィー
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切るのに忙しくて刃を研ぐ時間がないという状況に陥ってはならない。
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アルコール依存症連合会という断酒団体があるが、その座右の銘はとても参考になる。「主よ、変えられることを変える強さを、そして変えられないことを受け入れる穏やかさを、さらにそれを見分ける知恵を与えたまえ」。
48時間以内に自分の勉強した内容を他の人と分かち合う。あるいは他の人と話し合うことを前提に読むのである。そうすれば、内容をさらによく覚えることができ、視野も広がり、理解が増し、原則を応用する決意が間違いなく高まるだろう。
効果的な目標設定とは、活動や手段よりも、最後に到達する結果の方に重点を置くものだ。どうなりたいかを定義すると同時に、目標に対していまどの段階まで達しているのかも教えてくれるものである。どうしたらそうなれるのかということについて大切な情報を与えてくれる。
相手の罪を責めたり、対立したり、ライバルと戦ったり、政治的なゲームをやったり、自分の立場を守ったり、相手がどう出るかで悩んだりすることに、どれだけの時間を費やしているだろうか。それはまるで、ブレーキを踏んだままアクセルも踏んで前進しようとしているようなものである。
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私たちが目標を達成するには二つしか方法はない。時間を投入して自分で実行するか、他の人に仕事を任せるかのどちらかである。自分で時間を投入する場合は能率を考え、人に任せる場合は効果を考えるべきである。
常に何かに対してNOと言える気構えを心にとどめておくべきである。一見重要に見える緊急事項に対してNOと言わなければ、もっと重要度の高い活動に着手することは、時間的にも不可能だろう。たとえその緊張なものが良いことであっても、それにYESと言ってしまえば、より重要度の高いあなたにしかできない貢献、あなたにとっての最良のことが実行できなくなるのだ。
自然界において相乗効果はいたるところで見られる。2本の木材を重ねれば、一本一本で支えられる重量の和より、はるかに大きな重量を支えることができる。つまり、合計が各部分の和を上回っているということであり、1+1が3、あるいはそれ以上の結果になっているということだ。
場当たり的な詰め込み主義で作業することの愚かさを考えたことがあるだろうか。春に種まきをせず、夏は遊びほうけて、秋になってから収穫を得ようと必死になって頑張る。そのようなことは到底不可能なことなのだ。蒔いたものしか刈り取ることはできない。そこに近道はないのである。
企業においても、しかるべきプロセスを踏むことを嫌い、近道しようとして迎えた結末は悲惨である。経営者は檄をとばすような演説や、従業員の態度を改めさせるための研修、外部のコンサルタントによる改善計画や買収合併などによって、高い生産性や品質、あるいは顧客満足を確保できる新しい企業文化を購入しようとする。しかし、そうした行動が職場の信頼を低下させてしまっていることに気づこうともしない。
自分自身にとって何が本当に大切なのかがわかっていて、そのイメージを常に頭の中に植え付け、毎日そのもっとも大切な事柄を優先する形で自己管理をすれば、人生は何と大きく変わってくることだろう。
多くの人が「運動する時間などない」と考えがちだが、これは何ともゆがんだ考え方だ。効果的な運動に要求される時間とは、一週間のうち3時間から6時間。一日おきに30分費やせばいいのである。それが残りの162時間から165時間の生活にどれだけ大きな好影響を及ぼすかを考えれば、こんなに効率の良い投資はほかにない。
問題の見方こそが問題なのである。「問題を一刻も早く解決してくれるような手っ取り早い解決方法はないだろうか」自らの問題に直面したとき、あなたはいつもこう思ってはいないだろうか。こうした即効性ばかりを求める問題の見方こそが問題なのである。
スポーツ選手にとって運動神経と筋肉の育成が不可欠であるように、学者にとって頭脳の育成が必須であるように、真に主体的な人にとっては良心を育成することが必要不可欠である。定期的に精神を高めてくれる書物を手にし、常に気高い志を抱き、そしてなによりもその良心の小さな、か細い声をよく聴き、それにしたがって生活することが必要なのだ。
自分の考え、経験、思いつき、学んだことなどを記録として日記につけることは知力の明瞭性、正確さなどを向上させるだろう。手紙を書くことも、自分の考えを明確に伝え、論理を展開し、相手により深く理解してもらう表現力を高めるのに役に立つことだろう。
人生で唯一最大の結果を生み出す投資は、自分自身に投資することだ。つまるところ、人生に立ち向かうため、そして貢献するために仕える道具は、自分自身しかないのであり、自らの業績はすべて、その道具を活用してつくり出すものである。
あなたが誠意を示し、自分の本当の姿、とくに自分の個人的な経験や自身のなさを表面に出せば出すほど、それを聞いている相手はあなたの話を自分の経験に重ね合わせ、そこから自分自身を表現できる安心感が生まれるのである。
人間関係について私がいままで学んだ最も大切な教訓を要約すれば、「まず相手を理解するように努め、その後で自分を理解してもらうようにしなさい」ということである。この原則が、人間関係における効果的なコミュニケーションの鍵なのである。
信頼されることは人間にとって究極の動機づけである。それは人の最善の姿を引き出してくれるものである。しかし、それは時間と忍耐が必要だ。そして、その信頼に応えられるレベルまで能力を引き上げるための訓練が必要になることもある。
主体的な人であるならば、状況や他人の行動が自分の視野を広げてくれるような経験を作り出してくれるまで待つ必要はない。自ら意識的にそういう経験を作り出すことができる。
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