武豊
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腹帯をどれにしようとか、来週の中山に鞍を何個送るかとか、そんなことも考えなきゃいけなかった。腹帯なんか、ゲンを担ぎ出したらキリがないんです。
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馬は喋れないですからね、正解か間違っているのか分からない中で最高のものを探していかなきゃいけない。
自分の技術だけじゃどうにもならない。走るのは、だって、意志の通じぬ、馬のほう。だからこそ、楽しい。馬とともに走り、馬とともに勝つのは、人生をかけて追い求めるのにふさわしい巨大な謎だから。
特別なレースという部分に関しては、ここで初めて何かを試すようなことがあってはいけないと思います。
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自分で決めることをどんどん減らしているんですよ。そのほうが楽だから。
負けは負け。その圧倒的に多い負けをムダにしないで教訓にできる人が、他の人よりもちょっと勝てるんじゃないかな。
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あいつに園田の乗り方教えなあかんな~。
ムチを見せるだけで気を抜かずに走ってくれる賢い馬も多い。
大きな節目を振り返ってみても、何日も悩んで答えを出したということはなかったですね。最終的な結論を出す時期は人より遅いのかもしれませんが、迷わない性格なんだと思います。
アメリカに本拠地を移す決断だって、自分のなかでは少しもたついたなという感覚がありました。行くということは決めていたし、やめようと思ったことはありません。でも準備とか時期とかでスパッといかなくて、このままでは短期遠征ばかり繰り返すことになっちゃうんじゃないかと思ったとき、「よし、じゃあもう行こう」って決めたんです。
女子アナにはよう乗ってたけどな。
問題はジョッキーが出すゴーサインを馬が理解してくれるかどうかでしょう。理解している馬なら叩こうが叩くまいが、しっかりともうひと伸びするものです。調教段階からゴーサインをきちんと教えていれば、ムチなんて使わなくても自然と理解して伸びてくれるものなんですよ。
決められないというのではなく、決めないんです。飛行機とか宿とかレストランとか、早くから前もって予約を取ることは、ほとんどしないですね。そのときそのときの感覚で決めたいんですが、周りをヤキモキさせてしまってるみたいです。
米は食べません。日本酒があるから。
ミルコはすごいですよ。岩田より日本語上手いです。
普段の騎乗馬については、意外なほど騎手には選択権がないんですよ。こちらはあくまでも騎乗依頼を待つ立場なんです。
クラシックの騎乗馬に関しては、その後も直前まで決めないのがベストというスタンスで考えています。例えば夏の新馬戦でいい勝ち方をすると、若いジョッキーなどはすぐに「来年はこの馬で」とか言うじゃないですか。ボクは欲張りだから、もっといいのが出るんじゃないかと心の中で思っています。
池添に泣き方教えてもらおうかな。
競輪はお金を使うところで競馬はお金を貰うこと。
伊藤修司先生が非常に期待していたこともあったし、ボク自身も乗ってみて凄い能力を感じていたんです。出られるほうに乗れよ、という声もあったんですが、出られないかもしれない馬を選んだ。あのとき妥協していたら、ものすごく後悔したでしょうね。貴重な経験だったし、後々にまで影響した大きなこだわりだったと思います。
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