吉田松陰
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人には賢い人、愚かな人がいるとはいえ、それぞれひとつやふたつの才能がない人はいない。
学ゆるむべからず、一日をゆるめば、まさに大機を失せん。
私のことを知るということは、私の志を知り、それに帆を張り大きくすすめていくということだ。
みだりに人の師となるべからず。みだりに人を師とすべからず。
3
悔いるよりも今日直ちに決意して、仕事を始め技術をためすべきである。何も着手に年齢の早い晩いは問題にならない。
憂えたり、楽しんだり、気分の変化の原因は自分にあるのであって、物にあるのではない。
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士たるものの貴ぶところは徳であって才ではなく行動であって学識ではない。
思想を維持する精神は、狂気でなければならない。
士は過ちなきを貴しとせず、過ちを改むるを貴しとなす。
こまごまとしてわずらわしい規則や礼儀を作るよりは、君子が自ら模範を示して国民を教化する方が優っている。
何もせずに機会を失ってしまうのは、人の罪である。
一つ善いことをすれば、その善は自分のものとなる。一つ有益なものを得れば、それは自分のものとなる。一日努力すれば、一日の効果が得られる。一年努力すれば、一年の効果がある。
宿命は、人の力や智恵が及ぶものではない。だから、この原因を天に任せ、天命というのである。天命であるからには、それは全て天に任せ、人は一途に人として踏み行うべき道を守りさえすればいい。
人の心というものは、苦しめば奮い立ち、思うようになれば、怠けてだらけてしまうものである。
末の世において道義を実践したならば、必ずその時の人々から極端だといわれるであろう。もしまた、世人から極端だといわれるくらいでなければ、決して道義ではないのであって、すなわち世俗に同調し濁った世に迎合したものにすぎない。
自分を正してから教えるならば、人はみんな従う。
得ることが難しく、失いやすいのは時間である。
才あれども勤めずんば、何をもって才を成さんや。
目前の安泰は一時しのぎと知れ。百年の時は一瞬にすぎない。君たちは、どうかいたずらに時を過ごすことのないように。
心の中に思うことがある者は、外の事物に対して感じやすいものである。
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