岡本太郎
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ぼくはいつも自分が純粋に感じたこと、考えたことを、理解されようがされまいがダイレクトにぶつける。
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人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。僕は逆に、積み減らすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。
自分の好きな音を勝手に出す、出したい音を出したらいい。
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僕はいつでも最低の悪条件に自分を突き落とす。そうすると逆にモリモリッと奮い立つ。自分が精神的にマイナスの面をしょい込むときこそ、自他に挑むんだ。駄目だ、と思ったら、じゃあやってやろう、というのが僕の主義。最大の敵は自分なんだ。
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いいかい、怖かったら怖いほど、逆にそこに飛び込むんだ。
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若い人たちに言いたい。ただの生ぬるいサラリーマンになることは容易だ。しかし、そこでは本当の自分を誤魔化して、画一化するよりほかはないのだ。それよりも、自分の目、手で触れる、だからこそ危険な道を切り拓いていくべきだ。決して遅くはない。諦めて、投げてしまってはならない。あえて敗れることを決意して、社会にぶつかるのだ。それによって、さらに大きな、輝かしい人間像を形成していくのである。
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自由の実験室。
生涯を通じて、瞬間瞬間の危険に賭けるのが真の人間の在り方だと思う。
自信に満ちて見えるといわれるけど、僕自身は自分を終始、落ち込ませているんだ。徹底的に自分を追い詰め、自信を持ちたいなどという卑しい考えを持たないように、突き放す。僕がわざと自分を落ち込ませている姿が、他人に自信に満ちているように見えるのかもしれない。
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本当の人間は、みんな透明な目をもった猛烈なシロウトなのである。自分の専門に対しても。
自分自身にとって一番の障害であり敵なのは、自分自身なんだ。その敵であり、障害の自分をよく見つめ、つかんだら、それと闘わなければいけない。戦闘開始だ。
でたらめをやってごらん。口先では簡単にでたらめなら、と言うけれども、いざでたらめをやろうとすると、それができない。
面白いねぇ、実に。オレの人生は。だって道がないんだ。眼の前にはいつも、なんにもない。ただ前に向かって身心をぶつけて挑む瞬間、瞬間があるだけ。
上手くやろう、成功しようとするから、逆に上手くいかない。人生上手くやろうなんて、利口ぶった考えは、誰でも考えることで、それは大変いやしい根性だと思う。世の中上手くやろうとすると、結局、人の思惑に従い、社会のベルトコンベアーの上に乗せられてしまう。一応世間体もよく、上手くはいくかもしれないが、本当に生きているのではない。流されて生きているにすぎない。
よく「どうしてそんなに自信があるんですか」とか、「自信に満ちていてうらやましい」と言われる。だが、僕は自信があるとは思っていない。自信なんてものは、どうでもいいじゃないか。そんなもので行動したら、ロクなことはないと思う。ただ僕はありのままの自分を貫くしかないと覚悟を決めている。それは己自身をこそ最大の敵として、容赦なく闘い続けることなんだ。
僕だってしょっちゅう行き詰っている。行き詰った方が面白い。それを突破してやろうと挑むんだ。もし、行き詰らないでいたら、ちっとも面白くない。
親の顔色をうかがっていいなりになるとしようか。が、それが君自身の人生なんだろうか?そうじゃないだろう。
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評価されるなんていっさい必要なし!音が好きならば、音になっていないといわれようと「音」を出す。これが前提だな。
流行なんて、文字どおり流れていく。
才能のあるなしに関わらず、自分として純粋に生きることが、人間の本当の生き方だ。頭がいいとか、体がいいとか、また才能があるなんてことは逆に生きていくうえで、マイナスを背負うことだと思った方がいいくらいだ。
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