司馬遼太郎
1
偏見を持つな。相手が幕臣であろうと乞食であろうと、教えを受けるべき人間なら俺は受けるわい。
5
人間、ひたすらに頼まれるほど心の弱まることはない。
財政の独立なくては、思想の独立もなく、行動の自由もない。
3
心にコドモがいなくなっているオトナがたくさんいますが、それはもう、話すにも値しない人間のヒモノですね。
2
人の諸々の愚の第一は、他人に完全を求めるということだ。
15
人の一生というのは、たかが五十年そこそこである。いったん志を抱けば、この志にむかって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的の道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算にいれてはいけない。
7
食欲と性欲と睡眠欲が三大本能として、四番目は教育する本能、そして教育を受けたくなる本能かもしれません。
男子は生あるかぎり、理想をもち、理想に一歩でも近づくべく坂をのぼるべきである。
金よりも大事なものに評判というものがある。世間で大仕事をなすのにこれほど大事なものはない。金なんぞは、評判のあるところに自然と集まってくるさ。
0
文章の気分が心にのこればいい。
議論などは、よほど重大なときでないかぎりしてはならぬ。もし議論に勝ったとせよ、相手の名誉をうばうだけのことである。
6
男というものは思慮きわまれば、常識、情勢をもって判断すべきではない。男たる者の道をもって判断すべきだ。
古来、英雄豪傑とは、老獪と純情の使いわけのうまい男をいうのだ。
人よりも一尺高くから物事を見れば、道はつねに幾通りもある。
私が思うに、教育は人ですね。
名将の条件は、ひたすらに運である。
共通しているのは、生命が短かかったこと、平明な文章を書くこと、一見おとなしい人であること。
4
人として生まれたからには、太平洋のように、でっかい夢を持つべきだ。
四、五十人も人数が集まれば、一人ぐらいは異論家はいる。いるのが当然でもある。その一人ぐらいの異論を同化できぬ己を恥じろ。
戦わずして敵の不意を誅するのが、上乗の戦さというものである。
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