松岡修造
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人と同じことをしなきゃいけないという思い込みから自分を解放してあげましょう。
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よく、時間が解決してくれると言うけれど、そうは思わない。でも、行動した時間なら解決してくれるはずだ。
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スポーツニュースに出演する際、僕はただ原稿を読み上げるのではなく、つねに自分の言葉で新しいことを伝えようとしています。だからこそ、実は毎回1、2回は言い間違いをしています。いくらやっても慣れるということはないし、毎回緊張もします。でもそれは、マンネリになっていないという証拠だと思います。
意外と思われるかもしれませんが、僕自身、ネガティブ思考なので、現役時代に数々のメンタルトレーニングを試し、自分に合ったものを選んできました。
長い人生のうちには、僕が経験したような最悪の状況に出くわすことが一度や二度はあると思います。そのとき、マイナス現象である大失敗を、あえて積極的に評価してみる方がいい。それもまた、失敗を宝にすることになると思います。
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喜怒哀楽の感情は、僕たちの体に備わった自然のリセット装置なのだと思います。日本人はどうしても感情を抑え込んでしまいがちですが、嫌なことがあったら一人になって泣き叫ぶ、嬉しいときには飛び上がって喜ぶ、それでいいじゃないですか。もっと喜怒哀楽を大切にして、感情を解き放つ心地よさを味わいましょう。
真剣に考えても、深刻になるな!
高校3年のときに、単身アメリカに渡りました。アメリカで、ボブに「修造、腕試しにプロの試合に出てみないか?」と言われましてね。プロになるなんて考えてもみなかったですよ。そんな力もないと思っていたし、日本人で海外のツアーを転戦しているという選手も、まだいませんでしたから。躊躇していたときです。ボブに「つまらない恐怖心は持つな!」と言われた。それで決心がついて、プロの小さなトーナメントに出たんです。なんとか大接戦を勝ち抜き、初めてプロの本戦に出ました。そうなると、やっぱり世界相手に挑戦してみたくなるじゃないですか。それでプロのスタートを切ったんです。
眉間にしわを寄せていたところで、悪い状況がよくなるわけではない。むしろ、「これを乗り切れば、またひとつ上のステージに行ける!」と明るく危機を受け止める姿勢が必要です。思い通りにならないときでも、そこでしか学べないものはあると思います。
心を支えるテクニックとして、僕は20年以上前から起床時と就寝前に、鏡の前に立って、やるべきことを自分に言い聞かせています。毎日、反復することで、体に染みついていく。
最高のパフォーマンスは必ずしも全力投球からは生まれません。
わがままではなく、あるがままに。
自信がなくても、自信が持てるところまで頑張るために、やればできると信じ込むしかない。
ものごとが上手くいかないと、どうしても自分に対する怒りの感情が生まれてきます。そんなとき思い切って怒りを爆発させると、膨張していたマイナスの感情が消えて、スッキリすることが僕にはよくあります。スッキリすると、次に何をすればいいかがクリアに見えてきて、結果的に落ち込んだ気持ちを早く明るくすることもできます。
崖っぷちありがとう!最高だ!
正直に言えば、僕は「マンネリ」という感覚があまりよくわからないんです。同じ仕事をするにしても、前にその仕事をしたときより自分自身は進化していますよね。同じ人へのインタビューでも、同じものを食べるにしても、自分が変われば、見え方、捉え方も変わるはずです。あるいは、前回失敗してしまったとしたら、今度はその反省を踏まえて、より良いパフォーマンスを出すチャンスが得られる、と考えます。そう考えれば「またか」「同じことでつまらない」なんて感じることはまったくありません。
一時的とはいえ、テニスより麻雀という遊びを選んでしまった。いま思えば1つの挫折でしたよね。「ああ、自分は弱いんだな」って。それで、もっと厳しい環境に身を置こうと、思い切って、慶應高校からテニスの名門・柳川高校へ転校したんです。弱い自分を鍛え直すには、厳しい環境に自分を置くしかない。だからテニスの厳しい柳川に行くしかないと。
紙に書き出せば冷静に自分を客観視できる。
悔しがればいい、泣けばいい、喜べばいい。それが人間だ!
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病気をしてから覚えた僕流の治療法は、笑うことです。退院してすぐは、ほんの1分ボールを打っただけでヘトヘトになりましたが、それでもとにかく笑うようにしていると、不思議と段々疲れなくなっていきました。笑いが免疫系にプラスに作用したのだと思います。
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