よく「マラソンは独りのスポーツ」と言われます。しかし、私は決してそうではないと思っています。レースが始まれば自分で決める場面が多いのですが、スタートラインまでは小出監督がすばらしい練習メニューをつくってくださる。料理のスタッフが日々ベストになる栄養状態をつくってくれて、トレーナーが身体を痛めることのないよう調整して送り出してくれる。そして最後が私の番。私が勝てば監督もスタッフも皆が一番になれる。私はいわばアンカーのようなものです。マラソンもチームのスポーツなのです。
高橋尚子
高橋尚子のその他の名言
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長い階段を一気に上がろうとすると、途中でへばってしまう。でも一段ずつ確実に上がっていけば、時間はかかっても頂上まで上がることができる。
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オリンピックや世界選手権のような大きな試合で勝つためには、常識的なことだけをしないこと。ひとつの器を壊して次の段階に進むためには、非常識と言われる領域に足を踏み入れない限り求める結果は得られません。
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実業団選手に厳しいことを言うと、マッサージを受けたり、食事を作ってもらったりして、陸上競技を生活の中心に置いている以上は、市民ランナーに負けないくらいがんばってもらいたいです。
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新しいことをやるのは危険だと忠告されましたし、バッシングもされました。でも、私たちが欲しいのは常識の中で得た結果ではない。
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マラソンの第一線に帰ってきてくれたこと、それ自体が停滞ムードの日本のマラソン界に風穴をあけてくれるのではないでしょうか。彼女のような名実ともに優れた選手は全体のレベルを底上げしてくれますから。
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今あれこれ考えるより、そのちょっとの間に、腹筋とか何かをしたほうが良い。アテネに向けて、1日、1日を全力を尽くしたと言えるようにしたい。
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新しいものを手に入れるためには、今データが手に入ることをやっていたのでは打ち破ることはできません。「非常識の領域に行ってみよう」。その決断を下す度胸を持てたことがよかったわけです。