高橋尚子
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すべての1日が精一杯頑張ったという1年にしたい。
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よかったことの現実も、悪いことの現実も、次へ向かう糧にしたい。
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それまで毎日が試合というような練習を全力でやってきましたので、当日はまったく緊張しませんでした。
考えたところで見えていないもの、まだ分からないことをあれこれ悩んでも仕方ない。
ケニアでマラソン大会をしませんかという話をいただいて、それなら一緒に何か意味のあることをしたいと考えたんです。ケニアはまだ靴を履けない子どもたちが大勢いると聞きました。私も靴は自分の体の一部と思って大事にしてきたので、子どもたちと大切な靴でつながりたいということで、靴を渡すことに決めました。
私から陸上をとっても、何も残らないというわけじゃない。マラソンにはゴールはあるけれども、マラソンを通じて得たものには終わりなんてないんですよね。
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スポーツ選手と話す時、私はマスコミ人というよりもアスリートの一員として、気持ちを共有しながら、私もそういう時があったな、こういうことを思っていたな、と自分に引き寄せて選手と話すようにしています。でも、相手がここは聞かれたくないと思うことは、実は視聴者が一番聞きたいところなんですよね。そこへ踏み込んでいいのかどうか、私自身すごく悩んでいるところです。そっとしておいてほしい話は聞けない、突っ込めないところがあります。
諦めなければ夢は叶う。
自分で選んだ道だからこそ、今、何の後悔もなく、前を向いて歩いてこられたと思っています。
私たちにとって、二度と来ない時間を楽しい思い出にできることが、一番幸せなことだし、大切なことだとおもいます。
引退直後の2009年4月からスポーツキャスターのお仕事をしているんですが、ジャンルを問わず、いろんな人に聞きに行くことができるし、トップ選手ならではの取り組みや精神状態や、考え方を聞くことができる。それだけでも引き出しを増やすことができるでしょうし、私自身と共通する部分もあれば、共通しない部分もある。こういう練習でもトップ選手になれるという開拓をすることもできるんです。
あそこに勝たないと、私の次の扉はいつになっても開かないんです。ですから、あの坂を自分で乗り越えて勝ちたかった。
いままでにいったいどれだけ走ったか...残すはたった42キロ。
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「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」。これは高校時代の恩師がくださった私の座右の銘です。結果は目に見えますが、成長は目に見えないものです。
あきらめたとは思ってないです。
小出監督は本当に指導がすごいと思います。長年、高校で陸上競技を指導してこられたので、この選手にはこんな言葉を、あの選手にはこんなメニューを、といった具合に、その人に合った声をかけ、練習メニューを作ってくれました。それは、指導者として引き出しが多かったからだと思うんですね。
私はその日のうちにすべてを出したい。レースでは一、二分の違いが何十番もの差になる。一日で見たらわずかな時間でも、その練習を翌日に持ち越さなくてはいけなくなる。これくらいでいいやではなく真剣にやってほしい、そう思っていました。
痛い目にあったとしても、失敗すらできない人生よりずっと楽しい。
自分だけのバイブル。
夢を持ち続けて頑張れば、暗闇の道にも光が差してくる。
高橋尚子のすべての名言