中村修二
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いい発明をしたら、誰でもビル・ゲイツみたいになるチャンスがある。日本ではそんなチャンスは与えられていない。永遠のサラリーマンなんです。一生懸命働いても途中で肩たたきにあって、年収が半分になってしまうのが日本の科学者や技術者。
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ほら、男の楽しみは「飲む、打つ、買う」というでしょう。私は酒は飲まないけれど、仕事がギャンブルだと思っています。だから面白い。
なぜ世界に目を向けないのか。日本を飛び出すファイトを抱き、国際標準を目指してほしい。
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誰もが大手企業に入りたがって、優秀な人もそうでない人も「永遠のサラリーマン」をやっている。理由のひとつは、日本が「一芸に秀でた人」を認めないからでしょう。唯一の例外がプロスポーツで、イチローや松坂大輔は「すごい」と評価されるけど、優秀なエンジニアは認めてくれない。
能力のある人がきちんと評価される米国の素晴らしさを実感し、日本との落差を再認識した。
何が確実なことかといえば、自分がこの目で見、この手で触れて確かめること以外に何があるというのだ。それを一つ一つ積み重ねていけば、エベレスト登山もいつかは可能になる。
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文化や自然、道徳観など仕事以外の環境は全て日本がベスト。仕事ができない年齢になったら日本で暮らしたい。
生活の安定を思えば、日亜化学工業に残っている方がいいですよね。食いっぱぐれることはない。楽だし。特許収入があるから会社が傾く心配は当面ない。僕も適当に昇進するだろうし。でもそれじゃ、何も面白くない。やることがないのに会社に残っていたら「アホ」になるだけですよ。
アメリカと中国は異なる国ですが、似ているところもあります。それは「自分が正しいと思ったらルールも破る」という点です。自分が正義だと思っているから信念がある。邪魔をされたら裁判に訴えるなどしてでも我を通す。日本と日本人にはそれがないですね。
日本流の物事の進め方を無視して研究に集中したことが成功につながった。
以前から取りたいと夢見ていた。自分の研究成果が評価されてうれしい。
新しいものにチャレンジするとゼロからやり直しになるので、必死になって勉強します。すると、自分の能力が伸びる。そういう意味で、同じ会社にずっといたらダメだと思うんです。ベンチャーを5年置きに立ち上げていたら、そのたびに環境が大きく変わります。むしろ、自分の能力を磨くために、5年置きぐらいで会社を替えるべきです。
自分の身を守るためにも、会社を頼り、安定を求めてはならない。
技術者は企業の奴隷じゃない。イチロー並みの給料を要求して何が悪い。
日本の企業は、国内市場のことだけ見てやってきて、グローバル化に遅れてますからね。韓国のサムスンなんかが世界的になってきて、太陽電池も液晶テレビもバッテリーも競争が激しくなってきてる。世界観をもって仕事とか研究をしないと駄目ですよ。
日本の若者は国内に閉じ籠もっていないで、もっと世界を目指すべきだ。
苦労し、これなら大丈夫だと考えてやった実験が、何の役にも立たなかった時には、本当に心底がっかりする。自分の人生はこんな無駄な事の繰り返しで終わってしまうのかと、先行きに絶望してしまう。けれどもここで撤退していては、文字どおり何もできずに人生を終わってしまうのだ。
これを言うと誤解されるんですけど、やはり仕事の対価は報酬だと思います。野球選手もいい成績を挙げれば報酬が上がるでしょう。サラリーマンだって、いい仕事をして成績を上げれば、相応の報酬を受けるべきです。日本の技術者は優秀なんですから。
日本は食事がおいしく、人は親切で、まだまだ安全な国です。ですから、旅行先として、あるいはリタイア後に住む場所としては最高なのですが、仕事をする気は全くないです。
化学反応で作るんです。かっこいいでしょ化学反応で白い粉ができて、それを沈殿させて、乾燥して焼けばできるんです。それが蛍光体です。
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