ジーコ
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人の作る組織にとって、言われたことしか実行しない部下は、役に立たないどころが組織の命取りになる。こういうタイプの人間が増えれば増えるほど、その組織は発展していく力を失っていく、何かをはじめようとするとき、最も大切なのは、チャレンジする気持ちだと私は考える。特に、これから組織を作り上げ、部下を育てていかなければならないリーダーには、なくてはならない素質だ。大きな目標に向かっていこうとしないリーダーに、誰がついていこうと思うだろうかレベルの高い本物に接すること、これはサッカーに限らずあらゆることについて言えることだ。
もう一つ、残念なことがあった。W杯では、ベンチを含めた23人全員が試合に集中していたわけではなかった。W杯の舞台で活躍して、さらなる成功をつかもうとしている選手の中で、選ばれるだけで満足している選手や、使わないとモチベーションを下げる選手がいた。チームの中に腐ったミカンがあるようなものだ。腐ったミカンは、周りにも悪影響を及ぼす。僕は、そうした選手を個別に呼んで話をした。でもダメだった。日本に帰したい選手がいても、制度上、どうにもならなかったんだ。
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選手達が対戦国の名前や伝統にとらわれることなく、もう相手を恐れなくなったことが、この4年間で成し遂げた最大の進歩だと言いたい。
夜中に選手の部屋を見回るような管理はしない。みんな大人だ。なのに、ルールを破るのは、わたしへの裏切りだ。
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何かを始めようとするとき、もっとも大切なのはチャレンジする気持ちだ。特に、これから組織を作り上げ、部下を育てていかなければならないリーダーには、なくてはならない資質だ。大きな目標に向かっていこうとしないリーダーに誰がついていこうと思うだろうか。
悔やんではいない。神様がワールドカップの優勝を望んでいなかったのだから、それを受け入れるつもり。
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レベルの高い本物に接すること――これはサッカーに限らず、あらゆることについて言えることだ。
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組織にとって個人の能力はたいせつである。しかし、それ以上に勝敗を分ける大きな原因となるのは、チームワークなのだ。
最初のスパイクを手にしたのは、13才のときでした。自分のスパイクを持つなんていうのは夢でした。だから、スパイクを貰ったときは、本当に嬉しかった。真新しいスパイクを履いてみると、自分に不可能なプレーはないように思われました。私にとってスパイクは、魔法の靴だったのです。しかし、私がサッカーの指導をするために辿り着いた異国ニッポンのロッカールームには、泥の付いたままのスパイクが、無造作に転がっているではありませんか。私は非常に悲しくなりました。そして、同時に怒りが込み上げてきたのです。
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冒険には、失敗がつきものである。しかし、失敗を恐れるあまり、冒険できないとすれば、その組織は衰退の一途をたどることになろう。
ゴールの空いているところにパスを通しなさい。それがシュートというものです。
90分のうちには必ず悪い流れがあり、そこをしのげば、いい流れがくる。
私はサッカーで名声を得ることができました。でも今なお、スパイクをサッカーの心と思い、感謝の気持ちで磨くことに変わりはありません。そして、初めてスパイクを貰ったときの、あの感動を忘れることは出来ません。
間違った指示にもおとなしく従う、「お人形さん」集団では、組織はぜったいに強くならない。
試合の最後の瞬間までは全てが決まっていない。
ここで緩めてはだめ。勝てば勝つほど集中していく。
現在、アジアは世界で最も各国の力が拮抗している。
サッカーとは、90分を使って勝敗を決するゲーム。途中でどちらがリードしているかを争うものではない。90分という時間を頭に入れて戦え。
プロである以上、当然、優勝が目標だった。
誰もが勝つためにここに来ている!
ジーコのすべての名言