ゲーテ
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新聞を読まなくなってから私は心がのびのびし、実に気持ちが良いです。人々は他人のすることばかり気にかけて、自分の手近の義務を忘れがちなのです。
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臆病な考えや、不安なためらいや、女々しい足ぶみや、あわれな訴えは、少しも悲惨を救うことができぬ。決して君を自由にせぬ。
自分自身を信じてみるだけでいい。きっと、生きる道が見えてくる。
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私はこれまでの生涯、自分がどんなふうに愛されたいか、理想をいだいてきました。そして、その成就をいつも妄想に求めたのですが、無駄でした。
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人間が自己の敵対者の長所を認めるとき以上に大きな利益はめったにない。このことが彼に、敵対者に対する明確な優越を与える。
大切なことは、大志を抱き、それを成し遂げる技能と忍耐を持つということである。その他はいずれも重要ではない。
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信用というものは妙なものだ。ただひとりの言うことを聞くと、間違ったり誤解したりしていることがある。多くの人の言うことを聞いてみても、やはり同じ事情にある。普通、大勢の言うことを聞くと、まったく真相を聞き出すことができない。
真の知識は経験あるのみ。
人はいつも考えているものだよ。利口になるには歳をとらねばいけないとね。だが実のところ、人は歳をとると、以前のように賢明に身を保つことは難しくなってくる。
審美眼というものは、中級品ではなく、最も優秀なものに接することによってのみつくられる。
自由でないのに自由であると考えている人間ほど、奴隷になっている。
男は頭でこそ、家事のうまい女を嫁に…と探すが、心では、空想では、別の魅力にあこがれているものだ。
愛することが苦手な男は、せめてお世辞の言い方くらいは身につけておいた方がいい。
人は各種各様の旅をして、結局、自分が持っていたものだけを持って帰る。
どんな方法で世界を知ろうと、明と暗の両面があるという事実は変わらない。
戦の前に敵を見くびるのは愚かなことであり、勝利のあとで敵に追い討ちをかけるのは卑怯なことである。
幸福な人間とは、自分の人生の終わりを始めにつなぐことのできる人のことである。
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青年は教えられることより刺激されることを欲するものである。
多数というものより気にさわるものはない。なぜなら、多数を構成しているものは、少数の有力な先導者のほかには、大勢に順応するならず者と、同化される弱者と、自分の欲することすらわからずに従ってくる民衆とであるからだ。
真理と誤りが同一の源泉から発するのは、不思議であるが、確かである。それゆえ、誤りをぞんざいにしてはならぬことが多い。それは同時に真理に傷をつけるからである。
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