ゲーテの名言

若くして求めれば、老いて豊かである。

気持ちよい生活を作ろうと思ったら、済んだことをくよくよせぬこと、めったに腹を立てぬこと、いつも現在を楽しむこと、とりわけ、人を憎まぬこと、未来を神にまかせること。

財布が軽ければ心は重い。

学問と芸術は、世界全体のものであり、それらの前では、国境は消滅するのである。

我々の犯すひとつの大きな誤謬は、原因を常に結果の間近にあり、と考えることにある。

私はこう勧めたい。何も無理強いをせぬことだ。何もできない日や時には、あとになって楽しめないようなものをつくろうとするより、ぶらぶらして過ごしたり、寝て過ごす方がいい、と。

自分自身の道を迷って歩いている子供や青年のほうが、他人の道を間違いなく歩いている人々よりも好ましく思う。

現実を直視する心に、本当の理想が生まれる。

人にだまされることは決してない。自分にだまされるのだ。

新聞を読まなくなってから私は心がのびのびし、実に気持ちが良いです。人々は他人のすることばかり気にかけて、自分の手近の義務を忘れがちなのです。

人間はみずからが愛するものごとによって、形づくられる。

女は決して自分の自然な姿を見せない。なぜならば女は、自然から生みつけられたままでもきっと人から好かれるものだ、といういうふうに考えることのできる男ほどのうぬぼれがないからである。

本気でものを言うつもりなら、言葉を飾る必要があろうか。

人が旅をするのは、到着するためではありません。それは旅が楽しいからなのです。

一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ。

自分自身を信じてみるだけでいい。きっと、生きる道が見えてくる。

自由でないのに自由であると考えている人間ほど、奴隷になっている。

救済法をあれこれ持ちだして、一体どういうつもりだ。最上の救済法は、この現在の瞬間を精一杯生きる事だ。

知ることだけでは充分ではない、それを使わないといけない。やる気だけでは充分ではない、実行しないといけない。

臆病な考えや、不安なためらいや、女々しい足ぶみや、あわれな訴えは、少しも悲惨を救うことができぬ。決して君を自由にせぬ。

国王であれ、農民であれ、家庭に平和を見いだせる者が、もっとも幸せである。

性に合わない人たちとつきあってこそ、うまくやって行くために自制しなければならないし、それを通して、われわれの心の中にあるいろいろ違った側面が刺激されて、発展し完成するのであって、やがて、誰とぶつかってもびくともしないようになるわけだ。

人生において重要なのは、生きることであって、生きた結果ではない。

人間を堕落に導くもっとも大きな悪魔は、自分自身を嫌う心である。

すべてを今すぐに知ろうとは無理なこと。雪が解ければ見えてくる。

人間というものは、自分の欲するままにどちらに向かおうと、どんなこをと企てようと、結局はいつでも、自然によってあらかじめ画された道に戻ってくる。

すべてを自分自身のおかげだと思うとしたら、それ以上進歩はできない。

三千年の歴史から学ぶことを知らぬ者は、知ることもなく、闇の中にいよ、その日その日を生きるとも。

名誉を失っても、もともとなかったと思えば生きていける。財産を失ってもまたつくればよい。しかし勇気を失ったら、生きている値打ちがない。

生まれが同時代、仕事が同業、といった身近な人から学ぶ必要は無い。何世紀も普遍の価値、普遍の名声を保ってきた作品を持つ、過去の偉大な人物にこそ学ぶことだ。

本当の自由な心とは「認める」ということである。

他人を自分に同調させようなどと望むのは、そもそも馬鹿げた話だよ。

自分が経験したことは理解していると思いこんでいる人がたくさんいる。

愛する人の欠点を愛することのできない者は、真に愛しているとは言えない。

最も重要なことを簡単に申しましょう。若い詩人は、生きて働き続けているものだけを、たとえそれがどんな形においてであれ、表現するように努めなさい。反対のための反対、悪口、ただ否定することしかできないものを、ことごとく退けてはなりません。ただの否定からは何も生まれてこないのですから。

真理はたいまつである。しかも巨大なたいまつである。だから私たちはみんな目を細めてそのそばを通り過ぎようとするのだ。やけどする事を恐れて。

十歳にして菓子に動かされ、二十歳にしては恋人に、三十歳にして快楽に、四十歳にしては野心に、五十歳にしては貪欲に動かされる。いつになったら人間は、ただ知性のみを追って進むようになるのであろうか。

その夢を失くして、生きてゆけるかどうかで考えなさい。

あなたにできること、あるいはできると夢見ていることがあれば、今すぐ始めなさい。向こう見ずは天才であり、力であり、魔法です。

私個人は多年人に噛みつかれることになれているので、経験からこう言いたいと思います。たとえ人の反対を受けても、自分の声がかき消されるなどという心配はさらさらない。ただ焦ってはいけない。つねに行動を続け、時に語り合うこと。そうすれば、われわれの考え方に賛成する人がしまいには結構たくさん出てきます。

大衆は有能な人を欠かすことができない。しかも有能な人は大衆にとって常に重荷である。

発言し、活動しなければならない。多数派に属するか、少数派に属するかはまったくどうでもいいことだ。

みずから勇敢に戦った者にして初めて英雄を心からほめたたえるだろう。暑さ寒さに苦しんだ者でなければ、人間の値打ちなんかわかりようがない。

愛する人の欠点を美徳と思えない人は、決してその人を愛しているとはいえない。

我々はつねに、自らを変え、再生し、若返らせなければならない。さもなくば、凝り固まってしまう。

初恋が唯一の恋愛だ、といわれるのは至言である。というのは、第二の恋愛では、また第二の恋愛によって、恋愛の最高の意味が失われるからである。

天才も不滅ではないということほど、凡人にとって慰めになることはない。

人はいかに遇されるかによって、それなりの人物になっていく。

人間は内面から生きなければならない。芸術家は内面から制作に向かわなければならない。人間も芸術家も、たとえどのように振舞おうと自分の個性を打ち出してゆく他はない。そういう気持ちで元気いっぱい仕事にかかるならば、間違いなく彼は自分の生命の価値を自然から与えられ高邁さ、または優雅さを表出することとなる。

不正なことが不正な方法で除かれるよりは、不正が行われているほうがまだいい。

自分自身に命令しない者は、いつになっても下僕にとどまる。

本当に不幸なのは、できることを未完のまま放り出し、理解もしていないことをやり始めてしまう人々だ。彼らがやがて嘆くのも無理はない。

幼児を抱いた母親ほど見る目に清らかなものはなく、多くの子に取り囲まれた母親ほど敬愛を感じさせるものはない。

男は頭でこそ、家事のうまい女を嫁に…と探すが、心では、空想では、別の魅力にあこがれているものだ。

批評に対して自分を防衛することはできない。これをものとせずに行動すべきである。そうすれば、次第に批評も気にならなくなる。

人間が自分に与えることのできる最も驚くべき教養は、他の人たちは自分のことなど求めてはいない、という確信である。

時を短くするもの―それは活動。時を耐えがたく長くするもの―それは怠惰。

お前の本当の腹底から出たものでなければ、人を心から動かすことは断じてできない。

人間の最大の価値は、人間が外界の事情にできるだけ左右されず、外界をできるだけ左右するところにある。あらゆる階級を通じて、目立って気高い人は誰か。どんな長所を持っていても、常に心の平衡を失わない人だ。

支配したり服従したりしないで、それでいて、何ものかであり得る人間だけが、本当に幸福であり、偉大なのだ。

何ごともはじめは難しいということわざは、ある意味では真理かもしれないが、より一般的には何事もはじめは容易だ。最後の段階に登ることこそ一番難しく、これに登り得る人間は稀だと言える。

控え目な者は忍耐せねばならぬ。図々しい者は苦悩せねばならぬ。図々しくても控えめにしても、結局負い目を受けることは同じだ。

ただ、はつらつとした活動によってのみ、不愉快なことは克服される。

努力する人間の困難な問題は、先輩の功を認め、しかも彼らの欠点によって妨げられないことである。

愚者も賢者も、ともに害がない。いちばん危険なのは、半端な愚者と半端な賢者である。

今の人間は偉大なもののあらさがしをしては喜んでいる。偉大なものを攻撃すれば、その分、自分が偉く思われると信じているのだ。ばかばかしい！偉大なものを尊敬してこそ、その分、自分も高まるのだ。

人は喧嘩する時、双方とも悪いと感じている。

ある種の欠点は、個性の存在にとって必要である。

焦ることは何の役にも立たない。後悔はなおさら役に立たない。前者は過ちを増し、後者は新しい後悔をつくる。

喜んで行ない、そして行ったことを喜べる人は幸福である。

青年は教えられることより刺激されることを欲するものである。

私は人間だった。それは戦う者だということを意味している。

想像と理念、法則と仮説、この区別を理解することのできない人間は惨めである。

僕はどうやらこの世における一個の旅人に過ぎないようだ。君たちとてそれ以上のものだろうか？

ひそかに清く自己を保存せよ。自分の周りは荒れるにまかせよ。

生きている間は、なにごとも延期するな。なんじの一生は、実行また実行であれ。

小さい夢は見るな。それには人の心を動かす力がないからだ。

真の知識は経験あるのみ。

とにかく、とりかかれば心が燃え上がるし、続けていれば仕事は完成する。

信用というものは妙なものだ。ただひとりの言うことを聞くと、間違ったり誤解したりしていることがある。多くの人の言うことを聞いてみても、やはり同じ事情にある。普通、大勢の言うことを聞くと、まったく真相を聞き出すことができない。

誤りも、我々が若いうちは、きわめて結構だ。ただそれを歳をとるまで引きずっていってはならない。

人間は現在がとても価値のあることを知らない。ただなんとなく未来のよりよい日を願望し、いたずらに過去とつれ立って嬌態を演じている。

人間の魂は、つねに耕される田畑のようなものである。よその国から種を取り寄せ、それを選抜し、蒔くのに時をかける注意深い園芸家であるのは屈辱的なことであろうか。種子を手に入れ、選抜することが、そんなに早くできるものであろうか。

いつも遠くへばかり行こうとするのか。見よ、よきものは身近にあるのを。ただ幸福のつかみ方を学べばよいのだ。幸福はいつも目の前にあるのだ。

前進をしない人は、後退をしているのだ。

生の歓びは大きいけれども、自覚ある生の歓びはさらに大きい。

自分も犯したことのある過ちなら、人が犯しても好感をいだくものだ。

人はただ自分の愛する人からだけ学ぶものだ。

批判に対しては、身を守ることも抵抗することもできない。それをものともせずに行動しなければならない。そうすれば批判もやむなくだんだんにそれを認めるようになる。

光が多いところでは、影も強くなる。

人間は、なんと知ることの早く、おこなうことの遅い生き物だろう！

年をとるということが既に、新しい仕事につくことなのだ。すべての事情は変わって行く。我々は活動することを全然やめるか、進んで自覚をもって、新しい役割を引き受けるか、どちらかを選ぶほかない。

卑怯者は、安全なときだけ威たけ高になる。

つねによい目的を見失わずに努力を続ける限り、最後には必ず救われる。

人は、全世界の問題を解決するようには生まれていない。しかし、自分の限られた理解力のなかで、自分がやらなければいけないこと、そして、自制しなければいけないことは見出せるはずだ。

急がずに、だが休まずに。

自由に呼吸するだけでは、生きているとは言えません。

才能は孤独のうちに育ち、人格は社会の荒波の中で最適に形成される。

自由と存在は、日々それを新たに勝ち取る者のみが、受けるに値する。

今日始めなかったことは、明日終わることはない。

外国語を知らない者は自分自身の言語について何も知らない。

幸福な人間とは、自分の人生の終わりを始めにつなぐことのできる人のことである。

誰一人知る人もない人ごみの中をかき分けていくときほど、強く孤独を感じるときはない。

同じ経験を繰り返して話をする人に言えることだが、彼らは経験すべきことの半分も自分が経験していないことを、いつまでもわかっていない。

癖というものは抜けないものだ。おまえの特性の方を伸ばせばいいのだ。

逸話集や格言集は社会人にとって最大の宝である。もし前者を適当な場所で会話の中に混ぜ、後者を適切な場合に想起するならば。

忘恩はつねに一種の弱さである。わたしは有能な人たちが恩知らずであった例を知らない。

人はあまりにもつまらぬものを読みすぎているよ。時間を浪費するだけで、何も得るところがない。そもそも人は、いつも驚嘆するものだけを読むべきだ。

憎しみは積極的な不満で、嫉妬は消極的な不満である。したがって、嫉妬がすぐに憎しみに変わっても不思議はない。

自分の心を支配できぬ者に限って、とかく隣人の意志を支配したがるものだ。

天には星がなければならない。大地には花がなければならない。そして、人間には愛がなければならない。

人間には多くの宝、多くの楽しみが与えられている。しかし人生最大の幸福、最も豊かな収穫は、なんといっても善良軽快な心だ。

高尚なる男性は、女性の忠告によって、いっそう高尚になる。

何をなすべきか、いかになすべきか、をのみ考えていたら、何もしないうちにどれだけ多くの歳月がたってしまうことだろう。

「やる気になった」というだけでは、道半ば。

拒絶するのに多くの言葉を費やす必要はない。相手はただ否という一言を聞けばよいのだから。

バラの季節過ぎたる今にして初めて知る、バラのつぼみの何たるかを。遅れ咲きの茎に輝けるただ一輪、千紫万紅をつぐないて余れり。

ものごとの無常について仰々しくしゃべりたて、現世の空しさの考察にふける人々を私は哀れむ。我々は、無常なものを無常でなくすためにこそ存在しているのだ。それは、両者を尊重することを知って初めて可能になる。

若い友人たちにいくらすすめても足りないと思うのは、自己省察を学ぶことです。詩の言葉をあやつることがいくらか容易になっても、それに伴って、内容にますます重さを加えるべきことを忘れてはならないからです。詩の内容は、自分の生命の内容に他ならないのです。

何をやっているか知らないことほど恐ろしいことはない。

自分だけが愛することができて、それより前にそこまで愛した人はなく、それより後に同じ方法で愛する人がいないと信じられた時、それが真実の愛のシーズンである。

自分の一生の終わりを初めと結びつけることのできる人は最も幸福である。

親として、自分自身に欠けてたものを息子が実現していくのを見たいと思うのは、全ての父親の慎ましい願いなのである。

不可能と思えることであっても、まるで可能であるかのように扱うことだ。

夕方、私は千匹のハエを殺した。それなのに、早朝、私は一匹のハエに起こされた。

考えている事を考え抜く事ができない時のみ、人は本当に考えているのだ。

大切なことは、大志を抱き、それを成し遂げる技能と忍耐を持つということである。その他はいずれも重要ではない。

戦の前に敵を見くびるのは愚かなことであり、勝利のあとで敵に追い討ちをかけるのは卑怯なことである。

この動揺する時代に自分までぐらつくのは災いを増すばかりだ。おのれの志を守ってゆずらぬ者だけが世の中を作り上げて行くのだ。

われわれは結局何を目ざすべきか。世の中を知り、それを軽蔑しないことだ。

我々は高みに憧れるが、歩き出すことには無関心だ。山々を望みながら、平らな道を歩きたがる。

自分一人で石を持ち上げる気がなかったら、二人でも持ち上がらない。

人は各々自分の流儀に従って考えねばならない。なぜなら、人は自分のやり方によって常に真理、あるいは一生を通じて役に立つ一種の真理を見出すのであるから。ただ放逸に流れてはならない。自制しなければならない。単なる赤裸々な本能は人間にふさわしくない。

自分を他の人の立場に置けば、我々がしばしば他の人に対して感ずる嫉妬や憎悪はなくなるだろう。また他の人を自分の立場に置いたら、高慢や独りよがりは大いに減ずるだろう。

人々は人間を実際以上に危険だと思いがちである。

人間が自己の敵対者の長所を認めるとき以上に大きな利益はめったにない。このことが彼に、敵対者に対する明確な優越を与える。

人間は重要なことを、決して十分にじっくりとは考えないものである。

断るのにあれこれ多くのことを弁ずるのは無駄なこと、相手の耳には拒否の一語しか聞こえていない。

自分のなすべき正当なことのみを行なえ。そのほかのことはおのずからなされよう。

一貫したものは環境においてでなく、自分みずからのうちに求めよ。

どんな方法で世界を知ろうと、明と暗の両面があるという事実は変わらない。

行為の最中にも思考の余地がある。

自分を実際以上に考えることと、真価以下に見積もることは、共に大きな誤りである。

いつかは目標に通じる歩みを一歩一歩と運んでいくのでは足りない。その一歩一歩が目標なのだし、一歩そのものが価値あるものでなければならないよ。

女性を力強く守ることのできる者だけが、女性の愛願を得るに値する。

あの人が私を愛してから、自分が自分にとってどれほど価値あるものになったことだろう。

人間は常に迷っている。迷っている間は常に何かを求めている。

馬で行くことも、車で行くことも、二人で行くことも、三人で行くこともできる。だが、最後の一歩は自分ひとりで歩かなければならない。

毎日を生きよ。あなたの人生が始まった時のように。

能ある者は、そっと黙っていよ。そっとしておいても自ずからあらわれてくる。どんなに装ってみても、結局は人の問題だ。

結婚生活はすべての文化のはじめであり、頂上である。それは乱暴者を穏やかにするし、教養の高い者にとっては、温情を証明する最上の機会である。

諸君が賢明な返答を望むのであれば、諸君は理性的に質問するのでなければならない。

最善の努力をしてみよう。その結果は努力しないよりもはるかによい結果が得られるはずだ。

寛大になるには、年をとりさえすればよい。どんな過ちを見ても、自分の犯しかねなかったものばかりだ。

人を賞美するのは、自己をその人の水準に置くことになるのである。

世界は粥やジャムからできてはいない。それゆえ、怠け者を気取っていてはならぬ。固い食物も噛まねばならぬ。喉につまってへこたれるか、消化してしまうかどっちかだ。

人は各種各様の旅をして、結局、自分が持っていたものだけを持って帰る。

どこに行こうとしているのかわからないのに、決して遠くまで行けるものではない。

長い間考えこんでいるものが、いつも最良のものを選ぶとはかぎらぬ。

我々に理解できないことが少なくない。生き続けていけ。きっとわかって来るだろう。

ここで今これ以上骨を折っても無駄だ！バラならば、花咲くだろう。

ただの１日は間違いと失敗にすぎぬが、それが積み重なって、ある期間になれば結果や成功がもたらされる。

退屈は雑草であるが、いろんなものを消化させる薬味でもある。

愛することが苦手な男は、せめてお世辞の言い方くらいは身につけておいた方がいい。

何事につけても、希望するのは絶望するより良い。可能なものの限界をはかることは、誰にもできないのだから。

なぜこのように悪口が絶えないのか。人々は他人のちょっとした功績でも認めると、自分の品位が下がるように思っているからだ。

どうあろうと人生常によいものだ。

３０分ぐらいでは何もできないと考えているより、世の中の一番つまらぬことでもする方が優っている。

人々のあるべき姿を見て接し、彼らがなりうる姿になるのを助けてあげなさい。

人間も本当に下等になると、ついに他人の不幸や失敗を喜ぶこと以外の関心をなくしてしまう。

うまく使えば、時間はいつも十分にある。

長いこと考え込んでいる者が、いつも最善のものを選ぶわけではない。

世界は粥で造られてはいない。君等は怠けてぐずぐずするな。固いものは噛まねばならない。喉がつまるか消化するか、二つに一つだ。

人生に成功する秘訣は、自分が好む仕事をすることではなく、自分のやっている仕事を好きになることである。

王様であろうと、農民であろうと、自分の家庭で平和を見出す者が、いちばん幸福な人間である。

どんな場合にも口論なんぞする気になるな。賢い人でも無知な者と争うと、無知に陥ってしまう。

自分の方からできるだけ環境を支配するが、環境からはできるだけ支配されない。人間の最大の価値はおそらくそこにある。

人に欺かれるのではけっしてない、自分で己れを欺くのである。

われわれの持っている天性で、徳となりえない欠点はなく、欠点となりえない徳もない。

信仰は、見えざるものへの愛、不可能なもの、ありそうにないものへの信頼である。

私たちの心は常に楽をしようとします。でもそれに逆らって、何かを目指して頑張ると、今度は心の中が、幸せな気持ちでいっぱいになるように、出来ているのです。

輿論に於いて人の誤解されやすいのには驚く。実に驚く。

あらゆることは、すでにほとんど人によって考えつくされている。しかし大事なことは、それを自分で考えてみることである。

人間は社会の中でものを教わることができよう。しかし霊感を受けるのはただ孤独においてのみである。

目で見、耳で聞き、心に感じることは間違わない。間違うのは判断だ。

人生で一番楽しい瞬間は、誰にも分からない二人だけの言葉で、誰にも分からない二人だけの秘密や楽しみを、ともに語り合っている時である。

ふたりの愛を深くするにはふたりを遠く引き離しさえすればよい。

私はこれまでの生涯、自分がどんなふうに愛されたいか、理想をいだいてきました。そして、その成就をいつも妄想に求めたのですが、無駄でした。

真の情愛が、若造をたちまち一人前の男にたたきあげるのだ。

人間が、かつてできたことをいまでもできると考えるのは、極めて自然である。

すべては等しく、すべては等しくない。すべては有益であり、かつ有害である。すべては語ると同時に無言であり、理性的であると同時に非理性的である。人が個々の事柄について表白することはしばしば相矛盾する。

古い基礎を人々は貴ぶが、同時にどこかで再び初めから基礎を築きだす権利を放棄してはならない。

孤独はよいものです。自分自身と平和のうちに生き、何か達成すべきしっかりしたことがあれば。

空気と光と、そして友達の愛。これだけが残っていれば、気を落とすことはない。

若い時は興味が散漫なため忘れっぽく、年をとると興味の欠乏のために忘れっぽい。

苦しみが残していったものを味わえ！苦難も過ぎてしまえば甘美だ。

自由も生活も、これを勝ち取ろうとする者は、日ごとに新しく闘い取らねばならない。

情熱は欠陥であるか美徳であるか、そのいずれかだ。ただどちらにしても度を越しているだけだ。大きな情熱は望みのない病気だ。それを癒しうるはずのものが、かえってそれをすこぶる危険にする。

ひとつのところに執着するな。元気よく思い切って、元気よく出でよ！頭と腕に快活な力があれば、どこに行ってもうちにいるようなもの。太陽を楽しめば、どんな心配もなくなる。この世の中で気晴らしするように。世界はこんなに広い。

仮説は、建築する前に設けられ、建物が出来上がると取り払われる足場である。足場は作業する人になくてはならない。ただ、作業する人は足場を建物だと思ってはならない。

何もかも独学で覚えたというのは、褒めるべきこととはいえず、むしろ非難すべきこと。

愛は支配しない、愛は育てる。

時を短くするものはなにか―活動。時を絶え難くするものはなにか―怠惰。

人は少ししか知らぬ場合にのみ、知っているなどと言えるのです。多く知るにつれ、次第に疑いが生じて来るものです。

世の中のことは何でも我慢できるが、打ち続く幸福な日々だけは我慢できない。

多数というものより気にさわるものはない。なぜなら、多数を構成しているものは、少数の有力な先導者のほかには、大勢に順応するならず者と、同化される弱者と、自分の欲することすらわからずに従ってくる民衆とであるからだ。

ただ、ひたすら自分が正しいと思う、道を歩けばいい。他人がどのような道を歩こうと、気にしてはいけない。

実際の道徳の世界は、大半が悪意と嫉妬から成り立っている。

人間はその狭い本性の中に愛と憎しみという二重の感情を必要とする。人間は昼と同じく、夜を必要としないだろうか。

すべての法律は老人と男によってつくられている。若い人と女は例外を欲し、老いた人は規則を欲する。

自信があるなら、実際にやってみること。行動を起こすと、人は不思議な力が使えるようになる。

偉大な人間というのは、世間の出来事に左右されるのではなく、世の中を左右してしまう人間のこと。

目標から目をそらさずに努力し続ければ、最後にはかならず、幸運が舞い降ります。

あなたの心の底から出た言葉でなければ、他人の心に響くことなどないのです。

最後には、自己を制限し、孤立させることが、最大の術である。

一時代の内部には、時代を考察する立場は存在しない。

慰めは無意味な言葉だ。絶望し得ない者は生きてはならない。

本の中には、それを読んで我々が学ぶためでなく、著者が何かを知っていたということを我々に知らせるために書かれたと思われるような本がある。

若いうちの誤りは、きわめて結構だ。

二十代の恋は幻想である。三十代の恋は浮気である。人は四十代に達して、初めて真のプラトニックな恋愛を知る。

ある女が情熱的に愛されるのを見ている別の女は、表面上しぶしぶ親友の役を引き受ける。愛されている友達にかわって、自分がそおっと成り上がる、それも悪くない…というひそかな思いをほとんど無意識にいだくからである。

天国に一人でいたら、これより大きな苦痛はあるまい。

どんな地位であっても、実行、あるいは忍耐によって貴くし得ないような地位はない。

欠点を改め、過ちを償うことは、最高の幸福である。

内的生活は、外的生活によってのみ刺激されます。生活の髄を干からびさせるような冷ややかな思索によってではありません。

君たちの恋人が、遠くへ去ったために、不実のために、あるいは死んだために失われたとして、もし君たちがその人のために悲しんでいるだけなら、君たちに進歩はありません。たとえ君たちが、そのためにどんなに技巧と才能を傾けても、そんなものには少しも価値はありません。前進する生命を頼みにし、おりあるごとに自分を吟味することを忘れぬようにしたまえ。

自分が自由だと称するのは、大変僭越なことです。なぜなら、それは同時に自分を制御する意志をも表明しているからです。誰にそれができるでしょう。友人たちに若い詩人たちに、私は次のように言いたい。君たちは、今は規範というものを一つも持っていない。それは君たちが自分で得なければならない。

望んでいたものを手に入れたと思い込んでいるときほど、願望から遠く離れていることはない。

人間こそ人間にとって最も興味あるものであり、おそらく人間のみが人間に興味を感じさせるものであろう。

蚕は紡ぎながらだんだん死に近づくとしても、糸を紡がずにはいられましょうか。

新しい真理にとって、古い誤謬ほど有害なものはない。

まだ日が暮れない。働くのだ、飽くことなく。そのうち誰も働くことのできない死が来るのだから。

学術においても、実際は人は何も知ることはできない。つねに実践が必要である。

鍛冶場では、火を吹き、鉄棒から余計な成分を除いて、鉄をやわらかにする。純粋になったところで鉄棒を打ち、強い力を加える。そしてほかの水の成分によって、鉄棒は再び強くなる。同様のことが、人に対してもその師によって行われる。

忘恩は一種の弱点である。有能な人で忘恩だったというのを、私はまだ見たことがない。

気分がどうのこうのといって、何になりますか。ぐずぐずしている人間に気分なんか湧きはしません。今日できないようなら、明日も駄目です。一日だって、無駄に過ごしてはいけません。

自己の誤りから脱することは困難である。往々にして偉大な精神や才能の人においてさえ不可能である。

生まれてからずっと、世界は自分に影響を与え続けている。だから独創性ということに対する一種の幻想はやめたまえ。

私はつくりあげてしまった作品には、かなり冷淡なほうだった。いつまでもそれに執着しないで、すぐに新しい作品のプランを練った。

ひとつの害悪を逃れようとする者は、いつも自分の欲する所を知っているが、自分の持つものよりもよいことを欲する者はまったくの貪欲者だ。

涙とともにパンを食べたことのある者でなければ、人生の本当の味はわからない。

興味のなくなるところ、記憶もまたなくなる。

人間の運命よ。お前はなんと風に似ていることか。

立派な目標と偉大な仕事をやり遂げる道は二つしかない。体力と耐久力である。体力はほんの一握りの恵まれた人間のものである。しかし厳しく身を守り、常に耐え抜くことは、ごく弱小な者でもできるし、たいていの場合目標を達成する。これは、彼の無言の力が時が経つにつれ、何ものにあってもへこたれないほど強力になるからだ。

人生は、愚者には困難に見えるとき賢者には容易に見え、愚者に容易に見えるとき賢者には困難に見える。

自分にできること、あるいは夢に思い描いていることは、すべて実行に移すことだ。大胆であれば、非凡な能力と不思議な力を発揮できる。

仕事の圧迫は心にとって極めてありがたいものだ。その重荷から解放されると、心は一段と自由に遊び、生活を楽しむ。仕事をせずにのんびりしている人間ほどみじめなものはない。そんな人はどんなに美しい天分も厭わしく感じる。

空はどこに行っても青いということを知るために、世界をまわって見る必要はない。

人間は、何を滑稽だと思うかということによって、何よりもよくその性格を示す。

人はほとんど知らない時にのみ知っている。知識とともに疑いが強まるのだから。何でも知らないことが必要で、知っていることは役に立たない。

才能は静けさの中でつくられ、性格は世の荒波の中でつくられる。

われわれは知っている物しか目に入らない。

種をまくことは、取り入れほど困難ではない。

真の弟子は、知られたものから知られざるものを発展させることを学び、かくして師に近づく。

すべての人間が、自由を得るや、その欠点を発揮する。強い者は度を超え、弱い者は怠ける。

常に時間はたっぷりある。うまく使いさえすれば。

自分を信頼しはじめたその瞬間に、どう生きたらいいのかがわかる。

理解していないものは、所有しているとは言えない。

思慮深い人は、決して敵を侮らない。

太陽が照れば塵も輝く。

人間のあやまちこそ、人間を真に愛すべきものにする。

大切なことを、つまらぬものの犠牲にしてはならぬ。

思案なんぞいっさいやめにして、一緒に世間へまっしぐらに飛び出しましょう。あえて言いますが、瞑想なんかする奴は、悪魔に取りつかれ枯れた草原の上をグルグルひきまわされる動物みたいなものです。そのまわりには美しい緑の牧場があるのに。

神は、移ろいやすいものだけを美しくした。

人間の最大の罪は不機嫌である。

思い高ぶらない人間は、本人が信じているよりもはるかに大した人物である。

平和は、人類最高の理想なり。

たやすくなる前は、何もかも難しいものだ。

よろい戸を開けてくれ。光を、もっと光を！

曲がりくねった道なくして、山はそびえ立つことができない。

真理と誤りが同一の源泉から発するのは、不思議であるが、確かである。それゆえ、誤りをぞんざいにしてはならぬことが多い。それは同時に真理に傷をつけるからである。

いかにして人は自分自身を知ることができるか。観察によってではなく、行為によってである。汝の義務を成さんと努めよ。そうすれば、自分の性能がすぐわかる。

偉大なことを欲する者は、心を集中しなければならない。制限の中に初めて名人が現れる。

審美眼というものは、中級品ではなく、最も優秀なものに接することによってのみつくられる。

革命前にはすべてが努力であった。革命後にはすべてが要求に変わった。

人はいつも考えているものだよ。利口になるには歳をとらねばいけないとね。だが実のところ、人は歳をとると、以前のように賢明に身を保つことは難しくなってくる。

権威は真理と同様に誤りを伴うものである。それは、個々のもとのして消滅すべきものを永遠に伝え、堅く保持させるべきものを拒み消滅させる。こうして権威は往々に人類をして一歩も先へ歩かせぬようにする原因となる。

真剣さなくしては、この世で何事も成し遂げることができない。教養のある人と呼ばれる人たちの間に、真剣さはほとんど見出されない実情である。

我々が不幸または自分の誤りによって陥る心の悩みを、知性はまったく癒すことができない。理性もほとんどできない。時間がかなり癒してくれる。これにひきかえ、固い決意の活動は一切を癒すことができる。

最も偉大な芸術とは、自分を限定し、他から隔離するものをいうのだ。

人々は理解できぬことを低く見積もる。

虚栄は軽薄な美人に最もふさわしい。

人間は努力する限り過ちを犯すものだ。

身分不相応の生活をする者は、ぼろが出る。

考える事は知ることよりおもしろい。しかし、見ることには及ばない。

人間はどんなことにも耐えることができる。普通の日々が続くことを除いては。

気前がよければ、人から好意を受ける。とくに気前のよさが謙遜を伴う場合に。

豊かさは、節度の中にある。

人をほめれば、その人と対等になれる。

希望は風雨の夜に早くも朝紅をさす。

われわれが理解しないことは制御しがたい。

今日という日にまさるものはない。

節度を持った人だけが豊かさを感じる。

君は本気で生きてるかい？

余は罪と同様に失策を憎む。