モンテーニュ
1
賢者は自然の富を熱心に求める。
0
私の精神は足で揺さぶってやらないと、よく働かない。
真の友情においては、私は友を自分の方に引き寄せるよりも、むしろ自分を友に与える。
この世で一番大切なことは、どうしたら自分が自分のものになりきれるかを知ることだ。
愚者の最も確かな証拠は、自説に固執して興奮することである。
多くの場合、教える者の権威が、学ぼうとする者の邪魔をする。
我々の苦悩の中でも最も歓迎できないのは、自分の存在を軽蔑することだ。
夫婦の仲はあまりつづけて一緒にいると、冷めやすいし、くっついてばかりいると、損なわれやすい。知らない女性はどれも愛想がよく見える。
3
男が女に「いつまでも愛しつづける」と誓う前提には、「女がいつまでも愛すべき存在でありつづけるかぎり」という条件がついている。
財産の不足を補うことはたやすいが、精神の貧しさを治すことはできない。
各人はその考え次第で幸福にもなり、不幸にもなる。他人が見てそう思う人ではなく、自分でそう思う人が幸福なのである。
善行は、お返しができると思われる限りは、快く受けとられる。その限度を超えると、感謝の代わりに憎悪が返ってくる。
死ぬときは、仕事の最中であってほしい。
不節制は快楽に毒である。節制は快楽の禍いではなくて、その薬である。
美貌や愛欲によって結ばれた結婚ほど、早く軋轢を生んで失敗するものはない。結婚には、一定して変ることのないしっかりとした土台と、堅実にして慎重な行動が必要である。沸き立つような歓喜は、何の役にも立たない。
怒りは奇妙な用法を有する武器である。他のすべての武器は、人間がこれを用いるものだが、この武器はわれわれを用いる。
4
値の高さが、肉の味をよくする。
羞恥心はすべての人にまことにふさわしいものである。しかし、それを克服するすべを、そしてそれを決して失わないすべを心得ておかねばならない。
運命は我々を幸福にも不幸にもしない。ただ、その材料と種子とを、我々に提供するだけだ。
私が他人の言葉を引用するのは、自分をもっとうまく表現するためにすぎない。
2
モンテーニュのすべての名言