モンテーニュ
1
結婚は鳥かごに似ている。外にいる鳥は必死で中に入ろうとし、中にいる鳥は必死で逃げ出そうとする。
3
私は旅行に出る理由を尋ねる人があると、いつもこう答えるようにしている。「私は、自分が何を避けようとするのかはよくわかるのだが、何を求めているのかはよくわからない」と。
2
幸いなるかな、天の流転に従いて静かに流転する人々。
0
よい結婚というものが極めて少ないことは、それがいかに貴重で、偉大なものであるかという証拠である。
世界で一番高い玉座に上っても、やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。
物財の貧困は容易に癒されるが、魂の貧困はけっして癒されない。
結婚は鳥カゴのようなものだ。カゴの外の鳥は餌箱をついばみたくて中へ入りたがり、カゴの中の鳥は空を飛びたくて外へ出たがる。
いつかできることはすべて、今日でもできる。
魂を鍛えるだけでは足りません。筋肉をも鍛えてやらねばなりません。魂は、筋肉の助けを得ない時は、あまりにも圧迫されます。一人で二つの役目に当たるのは無理なことです。
日ごとに新たなる思想があり、我々の心は天気とともに移り変わる。
恋が強烈でないのは恋の自然に反しており、恋が変わりなく続くのは、強烈であるべき恋の自然に反している。
自説に固執し、夢中になることは愚鈍さの最も確かな証拠である。
世界で最も素晴らしいことは、自立の方法を知ることである。
強い心で立ち向かっていく人には、向こうのほうが逃げ出し、降伏するのである。だから、断じて強気でいかねばならない。
4
なにごとも逃げてはいけない。敵に対しても、もしも、こちらが逃げれば、ますます激しく攻めてくるものだ。それと同じように、人生のさまざまな苦しみも、私たちが恐れおののいているのをみると、いい気になって、更にいじめてくる。
我々人間の意見の最も普遍の性質は多種多様ということである。
目指す港が定まらないまま航海をしていたら、どんな風が吹いても助けにならない。
この世は絶え間のないシーソーだ。
働きかけをあきらめることも、場合によっては働きかけそのものとまったく同様の効果をあげるものである。
人間はその身に降りかかることよりも、それをどう受け止めるかによって傷つくことが多い。
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