ブレーズ・パスカル
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哲学を嘲笑するものこそ、真に哲学者である。
我々は現在についてほとんど考えはしない。たまに考えることがあってもそれはただ未来を処理するためにそこから光を得ようとしているに過ぎない。現在は決して我々の目的ではないのだ。過去と現在は我々の手段であって未来のみが目的となる。
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人間は神と悪魔の間に浮遊する。
すばらしい英知は極度の無知と同じく狂愚として非難されることになる。
真の雄弁は雄弁を軽蔑し、真の道徳は道徳を軽蔑する。哲学を軽蔑することこそ、真に哲学することである。
人からよく思われたいのなら、自分のことをほめるな。
人からよく言われたいと思うのならば自己のよいところをあまり並び立てないことである。
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真理が支配しているときに平和を乱すことがひとつの犯罪であると同様に、真理が破壊されようとしているときに平和にとどまることも、やはり、ひとつの犯罪ではないか?
想像力は何でもやってのける。それは美と正義と幸福をつくるが、これこそ、この世におけるすべてなのだ。
ささいなことが私たちの慰めになるのは、ささいなことが私たちの苦しみになるからである。
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人は多くの場合他人と異なるだけでなくその時々で自分自身と異なっていることが多い。
人間は考えるために生まれている。ゆえに人間は、ひとときも考えないではいられない。
何ゆえに人は多数に従うか。彼らがいっそう多くの道理を持っているからか。否、いっそう多くの力を持っているからである。
人々は美徳の点ではそんなに差異はなく、悪徳の点でのみ差異がある。
人間はつねに、自分に理解できない事柄は何でも否定したがるものである。
世には沢山のいい格言がある。人がそれらを適用することに欠けているだけだ。
恋愛に年齢というものはない。それはいつでも生まれる。
人間は、死、悲惨、無知を癒すことができなかったので、自己を幸福にするために、それらを敢えて考えないように工夫した。
お前は主人から可愛がられ、おだてられたからといって、それだけで奴隷でなくなると思うのか?奴隷よ、お前は実におめでたい。お前の主人はお前をおだてているが、いまにお前を打つであろう。
生涯において最も大切なことは職業の選択である。しかし、偶然によってそれは決まる。
ブレーズ・パスカルのすべての名言