ブレーズ・パスカル
3
世には沢山のいい格言がある。人がそれらを適用することに欠けているだけだ。
1
雄弁も長たらしくなると退屈する。
好奇心というものは、実は虚栄心にすぎない。たいていの場合、何かを知ろうとする人は、ただそれについて他人に語りたいからだ。
徳の高さは、人が何か特別に頑張った時に判断すべきではない。日頃の行いで判断すべきである。
無知をおそれてはいけない。偽りの知識を恐れよ。
人間はつねに、自分に理解できない事柄は何でも否定したがるものである。
人は宗教的確信に促されて行うときほど、完全に、また喜んで悪事を働くことはない。
人間は天使でもなければ獣でもない。だが不幸なことに、人間は天使のように振る舞おうと欲しながら、まるで獣のように行動する。
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我々が本当に愛するのは、人間そのものではなくて、人間のもっている特性ということになるのである。
想像力は何でもやってのける。それは美と正義と幸福をつくるが、これこそ、この世におけるすべてなのだ。
2
病気の王様より、健康な乞食の方が幸福だ。
人間は神と悪魔の間に浮遊する。
戦いほど面白いものはない。だが、勝利はそれほどでもない。
人間は一本の葦にすぎない。自然のうちで最もひ弱い葦にすぎない。しかし、それは考える葦である。
人からよく思われたいなら、話すときに自分のいいところを並べ立てないことだ。
人は恋愛を語ることによって恋愛するようになる。
哲学を嘲笑するものこそ、真に哲学者である。
我々は現在についてほとんど考えはしない。たまに考えることがあってもそれはただ未来を処理するためにそこから光を得ようとしているに過ぎない。現在は決して我々の目的ではないのだ。過去と現在は我々の手段であって未来のみが目的となる。
人間にとって、苦悩に負けることは恥ではない。快楽に負けることこそ恥である。
すばらしい英知は極度の無知と同じく狂愚として非難されることになる。
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