ブレーズ・パスカル
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知識は悲しみである。多くを知る者は、怖ろしき真実を深く嘆かざるを得ない。知識の木は生命の木ではないから。
1
人間は自分のことを一向に知らないものだから、多くの人々は、健康であるのに死んでいくように思い、また、多くの人々は、死にかけているのに健康であると思う。
人間は偽装と虚偽と偽善にほかならない。自分自身においても、また他人に対しても。
偉人が我々より偉いのは頭が少しばかり高く出ているだけのことで、足のほうは我々と同じくらい低いところにある。
4
この無限の空間の永遠の沈黙は、私に恐怖を起こさせる。
些細な事が我々を慰める、些細な事が我々を苦しめるように。
すべての人間は、本性によって、互いを憎み合う。
もし、友人が陰でしゃべっていることをお互いに知ったら、友情はほとんど保たれない。
すべての人間の不幸は、部屋に一人で静かに座っていられないことに由来している。
人間の悪事はすべて、部屋の中でじっとしていられないことに由来する。
3
人間のむなしさを知ろうとするなら、恋愛の原因と結果とをよく眺めるがよい。
人間は、死、悲惨、無知を癒すことができなかったので、自己を幸福にするために、それらを敢えて考えないように工夫した。
お前は主人から可愛がられ、おだてられたからといって、それだけで奴隷でなくなると思うのか?奴隷よ、お前は実におめでたい。お前の主人はお前をおだてているが、いまにお前を打つであろう。
2
恋愛に年齢というものはない。それはいつでも生まれる。
人々は美徳の点ではそんなに差異はなく、悪徳の点でのみ差異がある。
人間は考えるために生まれている。ゆえに人間は、ひとときも考えないではいられない。
ささいなことが私たちの慰めになるのは、ささいなことが私たちの苦しみになるからである。
真理が支配しているときに平和を乱すことがひとつの犯罪であると同様に、真理が破壊されようとしているときに平和にとどまることも、やはり、ひとつの犯罪ではないか?
人からよく思われたいのなら、自分のことをほめるな。
真の雄弁は雄弁を軽蔑し、真の道徳は道徳を軽蔑する。哲学を軽蔑することこそ、真に哲学することである。
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