テリー伊藤
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男は男なんか見本にするな。オジサンよりもオバサンを見習え。オジサンは、オジサンから男の価値観で何かを学ぼうとするよりも、オバサンのマネをしたほうがよっぽどパワフルに生きられるはずだ。
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両手にモノを持っていたら、新しいモノを持てる?俺は自分が撮った作品も別に見やしないし、取っておきもしない。捨て去るべきモノは全部捨てていいんです。そうしないと、年を取る。精神的にね。
仕事は自分のキャパを超えようが断らない。仕事の価値を決めるのは自分じゃなくて、頼み事をする方だから。その姿勢の大切さを芸人さんたちから学んできた。みんな基本的に断らない。後々、売れていった人ほど、「苦しければ苦しいほどおいしい」と思うメンタリティーを持っていた。
隣に引っ越してきてほしくない人ほどテレビに出せば面白い。
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人間、キャリアを重ねると冒険をしなくなる。それは若い人でも同じことだ。年数の長さに関わらず、実績とともに自分のスタイルができてくると、それをもとに考えたり、行動することしかできなくなる。それでは、何も新しいことを生み出せない。
仕事はナメてかかって、真面目にやれ。
どんな仕事でも見知らぬ人にお願いをされるってことは、その先に新たな出会い、未経験の状況が待っている。やってみて本当に後悔するなら、それから断るリストに書き加えればいいわけで。まずは断らないこと。そこに成長のチャンスがあるんじゃないかな。
遅咲きの人たちの共通点は、才能に勝る努力家であること。諦めないこと。そして「成功する自分」をイメージしていたこと。
「ライバルに恵まれると、その選手は伸びる」というのはスポーツ界の鉄則だ。もちろん、ほかの世界でもそれは同様である。しかし、誰が見てもわかるようなライバルだけでなく、意外なところにライバルを定めることが偉業を生むことがある。
毎月毎月お金が入ってくると思ったら人間、努力はしなくなる。でも、お金を稼ぐことの原点はもっとかっこ悪くて、食らいつくような貪欲さにあると思うんだ。特にうちみたいな小さい会社にくるヤツは、一流企業に入れないでくすぶっている中で起死回生にならねぇかなって入ってくるわけじゃない。だったら、入っただけで安心するんじゃなくて、そっからどういうふうに自分を奮い立たせるか。そういうパワーがないと。それはいま、転職を考えている人やリストラにあってしまいそうな人にも伝えたい。
私は部下たちと楽しい話しかしていない。若い彼らは、私とは違う音楽を聴いて育ち、違う映画や漫画を見て、違うファッションを楽しんできた世代だ。私が知らない素敵なことをたくさん知っている。そういう社員たちに私が何か正しいことを教えようとしたり説教をしたりするのではなく、逆に私に面白いことをたくさん教えてほしい。
自分を追い込むこと。眠れないぐらい大きなモノを抱えることがすごく大切。仕事のパワーが出てくる。
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常識に感謝した上で、常識の裏を読む力を持たなくちゃいけないと思う。
本来は半年後も変わらぬポストがあるかどうかわからないもの。だからこそ、常に向上心のようなものを持っていないと。
集中力を支えてくれるひとつの柱が「体力」。たとえば、寝不足で夜遅くまで仕事をしている人が、集中力全開なんて話、聞いたことないでしょう。まれに、「ますます冴えてきたぜ!」って瞬間もあるけど、あれは一過性で。肉体が疲れたら、負けなんです。だから、まずは体力をつけるべきだね。
俺から教わったり指示されたりっていうことは、お前の仕事の10のうち1つで十分。あとは自分で考えたり見つけたり、俺から勝手にパクッたりアレンジしてくれればいい。だって、お前は俺にない感性をいっぱい持ってるんだし、俺がしてない体験をしてきたわけだから。
いままで使えた金が使えなくなると、自然とアイデアが出てくるんですよ。制作費がバンバン削られているテレビの世界でいうと、照明代の3万円、4万円を減らすために、屋内撮影が減っていく。じゃあ、それが悪いことかっていうと、そうでもないんだ。インタビューひとつにしろ、外でやったら風で髪の毛が撮れるでしょう。そこに女性が触れる。その動きはちょっとセクシーなんだよね。屋内なら撮れない画が撮れるわけ。向上心って大げさなことじゃなくて、そういう違いを生かせる知恵が持てるかどうかなんですよ。がんばって工夫していきましょうよ。
今という時代のなかで、勝敗を分けるもっとも大きなポイントは、「優先順位の付け方」だと私は思っている。
自分で自分の枠や限界線を決めちゃうと人はそれ以上伸びない。自分の可能性は図々しく持っていていい。
「お笑い北朝鮮」を書いた時、絶対これを当ててやるんだって命がけだった。
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