市川海老蔵
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芸人なんだから何か面白いことやってみろ。
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初代はやっぱり命を懸けて切り開いていく。それを見ていた後続が命を懸けて守っていく。ですから古典を守るのが一番大事なこと。古典が一番素晴らしくて、本当に深いところで心の有りようの新しさをやっているのが歌舞伎の古典なんです。
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僕と結婚したら大変になったでは可哀想じゃないですか。彼女の人生がより美しく、楽しくあってほしい。それを切に願っています。
人生においては、何が起こってもどんなことがあってもマイナスになることはない。一時、マイナスになると思っちゃうんです、人間って。でも、そんなことはない。絶対にプラスになるので、そう受け止めていかなければいけないと思っている。
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五右衛門が秀吉から盗もうとしたとされる香炉を徳川美術館で見せていただきましたが、元はただの土じゃないですか。でも、歴史の重みや人々が触れていたときの環境、空気を持っていますよね。それを僕たちは香炉を通して体感できる。そういうものに美しさを感じるように、演劇という文化が残ってきた。
3年で消える。
時には力を入れることも必要だけれど、遮二無二やったのでは目指す地点には到達できない。般若心経には無という文字が最も多く出てくるくらいで、「ない」ことほど強いものはないんです。無になった時にこそ、その人の本当の才能がわかるんじゃないでしょうか。
僕の長所を短所のように言わないでほしい。
似てねぇよ、消えろバカ。
どんな衝撃にも耐えうろうと思っているから、どんどんでかくならなきゃいけない。だからといって古典一本ではないし、ブログもフェイスブックもやるし、映画にも出る。芸術家、アーティストとしては全部やった方がいい。いろいろなところを旅して、太く太く生きて見付けていく方が本物に近づいていける気がする。なりたいじゃん、本物に。
人間だから、時にバランスを崩すことはあるけれど、そういう時は僕は逆に舞台で調整する。今は舞台で精神の安定が取れるようになったから、もはや日常ですよね。
新作を立て続けにやると、お客様の感覚がより刺激的なものを求めるようになる。そうなると、古典が物足りなく感じられてしまう危険性があるじゃないですか。それは自分の目指すところではありません。
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なんだおまえ芸人だって?じゃあモノマネやれよ。
数年前までは歌舞伎の舞台の上だけが本番で、そんな人生だからあとはどうだっていいじゃないかと思っていた。でも近年は、日常も本番、朝起きて神棚に手を合わせ、花や水を入れ替えるところから本番なんですよ。本番の延長に舞台があるので、ムダな緊張はなくなってきている。それが実力を発揮することだと思うので。
僕らの世代がもっと危機感を持つべきなんじゃないかと、最近よく思うんですよ。国の借金とかいろいろ事情はあるけれど、僕は"文化力"が低下していくのがなにより怖い。そんな状況下で、この先も歌舞伎は生き残っていかなくちゃいけないわけですよね。
古典はやっぱり素晴らしい。深いですよ。ただ、その深さというのが、なかなかわからない世の中になってきたと思います。親と子、夫と妻、家族…そういったものの深みや日本らしさが希薄になりつつありますよね。でも歌舞伎の演目の中では、そういうものが随所にみられるんですね。
橋を取ったら島が流れちゃうじゃん。
歌舞伎の家に生まれたから、歌舞伎役者にならなくちゃいけない。きっといろいろな制約があるんだろうと想像される方も多いですよね。でもそれはあくまでも「歌舞伎」という世界に対してもたれがちな固定概念であって、実際はそうでもなかったりするんです。歌舞伎はもともとなんでも取り入れる精神があったものなんです。江戸時代まで行くと、今日あった悲惨な事件を受けて、明後日には新しい芝居が上演されていた時代もあったんですよ。そうして最近では、古典とともに新しい作品をやらなくては、という流れになってきました。
「なぜやらねばならぬのか」という疑問に、子どものころなら「やらなきゃなんないから」で済むんですけど、成長してくると「歌舞伎の家に生まれたから」以外の答えが出せないんです。こんなの、自分の理由じゃないですから。それで、悩みましたね。
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僕と結婚すればここにいる連中もみんな君のしもべになる。
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