アルベール・カミュ
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世間に存在する悪は、大半が無知に由来するものだ。明識がなければ善い意志も悪意と同じほど多くの被害を与えることもある。一番救われない悪徳は、自らすべてを知っていると信じていることから、自ら人間を殺す権利を認めるような無知の悪徳をおいてほかにない。
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一度でも愛する人の顔に幸福が輝くのを知ると、人は、一人の人間にとって、自分の周囲の人々の顔にこのような光をかきたてること以外には、別の使命感を抱くことが出来なくなる事を知る。
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生きることへの絶望なしに、生きることへの愛はない。
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人生それ自体に意味などない。しかし、意味がないからこそ生きるに値するのだ。
私の前を歩かないでください。後についていかないかもしれません。私の後ろを歩かないでください。先に立って導かないかもしれません。私と並んで歩いてください。そして私の友でいてください。
貧困は僕にとって必ずしも憎むべきものではなかった。なぜなら、太陽と海は決して金では買えなかったから。
我々はなんぴとの無罪をも請け合えないのに、万人の有罪であることは確実に断言できる。
涙が出そうになるくらいに生きなさい。
絶望が純粋なのはたった一つの場合だけである。それは死刑の宣告を受けたときである。
私は犬に対して、昔から揺るぎない愛着を持っている。犬が好きな理由は、彼らは私のすることをいつも許してくれるからである。
結局のところ、生きていくというのは自殺するよりも勇気のいることだ。
最後の審判なんて待たなくていい。それは毎日やって来ているのだから。
この年になると、いやでも本当のことを言っちまいますよ。嘘をつくなんて、とてもめんどうくさくて。
人間には、それぞれの運命があるにしても、人間を超越した運命というものはない。
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労働なくしては、人生はことごとく腐ってしまう。だが、魂なき労働は、人生を窒息死させてしまう。
悪い作家とは、読者に理解できない自分の内部での文脈を考慮に入れながら書く連中のことである。
あれほど多くの苦しみにさいなまれながら、それでもなお彼の顔が幸福であるように見えるのはどういうわけだろう。
貧苦とは、寛大さこそ美徳であるような状態だ。
われ反抗す、ゆえにわれら在り。
性格を持たないとき、人はたしかに方法を身につけなければならない。
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アルベール・カミュのすべての名言