オスカー・ワイルド
3
善人はこの世で多くの害をなす。彼らがなす最大の害は、人びとを善人と悪人に分けてしまうことだ。
人間の持つ思想は、誰か他人の思想であって、その人生は擬態であり、その情熱は借用である。
1
人はまったく気にかけない人には、いつでも親切にできるものだ。
0
友人の苦難に同情することは誰にでもできるが、友人の成功に同感するには大変優れた性質が必要だ。
2
夫婦間の愛情というものは、お互いがすっかり鼻についてから、やっと湧き出してくるものなのです。
経験とは、失敗につける名前にすぎない。
感傷性とはシニシズムの銀行定休日にすぎない。
人はいつも恋をしていなければならない。それが結婚してはならない理由である。
われわれは女性を解放したが、女のほうは依然として主人を捜している奴隷だ。
戦争が邪悪だと認められている限り、戦争は常にその魅力を持つだろう。これが卑俗なものだと考えられる時は、戦争は一時的なものに終わるであろう。
人生には選ばなければならない瞬間がある。自分自身の人生を充分に、完全に、徹底的に生きるか、社会が偽善から要求する偽の、浅薄な、堕落した人生をだらだらと続けるかの、どちらかを。
結婚のひとつの魅力は、双方にとってだまし合いの生活が絶対必要となることだ。
軽い苦痛と浮気な恋だけが永い生命がある。
かっぱらうより物乞いするほうが安全だが、物乞いするよりかっぱらうほうが気持ちがいい。
愛情のない結婚は悲劇だ。しかしまるっきり愛情のない結婚よりいっそう悪い結婚が一つある。それは、愛情はあるが片一方にだけ、という場合だ。
戦争では強者が弱者という奴隷を、平和では富者が貧者という奴隷をつくる。
女は男に欠点があるからこそ愛するのだ。男に欠点が多ければ多いほど、女は何もかも許してくれる。我々の知性さえもだ。
文学とジャーナリズムの違いは何だろうか。ジャーナリズムは読むに耐えない。文学は読む人がいない。それがすべてだ。
愛国心とは野蛮な美徳である。
美しい肉体のためには快楽があるが、美しい魂のためには苦痛がある。
オスカー・ワイルドのすべての名言