松田公太
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私は一度やると決めたら、徹底的にやらなければ気がすまない。とことんやって結果が出なければ、その時点で理由を考えればよい。
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若いときの苦労は買ってでもしろとは、よくいったものです。逆境の中でもがいて必死にやったことは、自分の身になるんですね。後に必ず活きてくる。若いうちにたくさん失敗した方がいい。私は、あえて苦労を選んできましたが、それは苦しむためじゃない。その方が面白いからなんです。
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目標が設定できたら、すぐに行動に移そう。そして目標を達成するためには、様々な経験を積んでいくことだ。頭の中で結論を出すより、働きながら考える方が、人間の五感をフルに働かせることができる。100の理屈より、1つの行動が勝ることが多い。
「思い立ったが吉日」「聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥」というのは、子供のころ、母が教えてくれた格言である。とことんチャレンジしてみないと気が済まない私の性格には、いまは亡き母に教えられたことが生きている。
笑顔は訓練で作れるものなんだ。俺も銀行員だったころ、笑顔がなかった時期があった。ちょうど弟がなくなって、笑顔なんて作る気にもならなかった。その頃は、営業に出てもまったく駄目だった。だけど上司の言葉で気付かされて、それからは意識的に笑顔をつくろうと努めた。すると、たったそれだけのことなのに営業の成績も不思議と上がった。最初は無理にでもいいんだ。笑顔を心掛けていたら、本物の笑顔ができるようになり、人とのコミュニケーションが楽しくなってくるから。
従来の日本企業では、創業者が上場後も過半数の株式を所有し、会社を支配し続けるケースが珍しくない。だが、私は企業の経営者と所有者は別であるべきだと思う。たとえ創業者が経営者を兼ねていようと、株主から罷免される緊張感がなければ、健全な経営は難しいのではなかろうか。
サービスとはお客様の顔を見て、自然な会話ができるようになってこそ本物と言える。もちろん、これはマニュアルを実践するよりは、はるかに難しいこと。あの店に行けば、コーヒーを買いながら気持ちの良い会話まで楽しめる。そうした印象を広めることも、リピーターを増やすためには不可欠だった。
一、その一杯に心を込める。
もちろん、フェローから上がってくる情報は重視し、徹底的に分析は加えるが、理論だけでは決められないことも多いのがビジネスなのだ。「カン」に頼って最後の決断を下すというのは、唯一、経営者だけに与えられた特別な権限だと信じている。
私は人に会うのが大好きだ。自分の知らない人の話を聞くのは実に楽しい。そんな私にとって就職活動は、いろいろな業界の人と会える絶好の機会だった。就職活動を通じて、全部で40社ほどの人と会ったと思う。二度とない機会だけに、できるだけいろいろな業界の話を聞こうと試みた。業界もメーカーから商社、広告代理店、銀行、証券までと幅広かった。
一杯のコーヒーを通じで、お客様、フェロー、社会、そして株主に新しい価値を創造し、共に成長する。
情熱を持ち続けることさえできれば、チャンスは何度でも訪れます。ビジネスに関していえば、特別な才能も資産も必要ない。情熱を持ち続けられた人が成功を手にできるのだと思います。
10代の8年間を過ごしたアメリカの生活は、私の人生に大きな影響を与えている。起業家精神について、何も学校やビジネススクールで勉強しなくても、アルバイトなどを通じて実生活から自然に学べてしまう。それがアメリカの良いところだと思う。
人は机の前で座して考えるより、動きながらの方がより考えられる。
株式公開の具体的なメリットとしては、知名度、信用力、資金、人材、という四つがあった。とりわけ知名度と信用力の問題では、上場する前のタリーズには苦労が多かった。事実、上場の効果は大きかった。タリーズのフランチャイズを希望する問い合わせにしても、以前はせいぜい一日に1、2件だったのが、上場後には10件から15件に急増した。
百の理屈より、ひとつの行動が勝る。
運は人が運んでくれるものである。
最初に好感触を得たからといって、それだけで契約が取れるわけではない。少しでも油断して、電話だけで「宜しくお願いします」なんてやっていると、いつの間にか話がひっくり返ってしまうことは日常茶飯事。契約書にサインするまで、また、売買や融資の契約であれば口座にお金が入金されるまで、気を許すことはできない。詰めが一番重要であり、最もエネルギーをかけるべきところだ。
タリーズ・ジャパンには大資本がバックについていなかった。本家のタリーズUSAからの出資は780万円だけ。銀座に店を開くために要した7000万円は私が親戚や金融機関から借りて集めた。成功するも失敗するも、すべては私次第だった。タリーズUSAとの契約内容は、コーヒー豆を買い、ドリンク類に限っては同じメニューを提供するということくらい。当時は店の設計、運営マニュアルなどもないに等しい状態で、私自身も経営者としての経験はおろか、アルバイトを含め、コーヒーショップで働いたことすらなかった。
ジョイント・コーポレーション方式には私の会社に対する考え方が込められていた。創業者として会社を後々まで支配することを考えれば、株式会社の資本金として最低限の一千万円で立上げ、私の出資比率をもっと高める方法もあった。しかし、私は協力関係にある企業と一緒に成長していくべきだと思った。また、そうした企業に出資してもらえば、彼らもタリーズの将来を本気で考えてくれるはずだ。
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