松田公太
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フェロー同士は名前をファーストネームで呼び合うことにした。これは経営理念の作成以来、ずっと守っている伝統だ。一緒に働く仲間にファーストネームで呼びかけることで、お互いに親しみを持ち、絆を築くことができると信じている。
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若いときの苦労は買ってでもしろとは、よくいったものです。逆境の中でもがいて必死にやったことは、自分の身になるんですね。後に必ず活きてくる。若いうちにたくさん失敗した方がいい。私は、あえて苦労を選んできましたが、それは苦しむためじゃない。その方が面白いからなんです。
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目標が設定できたら、すぐに行動に移そう。そして目標を達成するためには、様々な経験を積んでいくことだ。頭の中で結論を出すより、働きながら考える方が、人間の五感をフルに働かせることができる。100の理屈より、1つの行動が勝ることが多い。
「思い立ったが吉日」「聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥」というのは、子供のころ、母が教えてくれた格言である。とことんチャレンジしてみないと気が済まない私の性格には、いまは亡き母に教えられたことが生きている。
一、その一杯に心を込める。
私は挫折感とは無縁の人生を送ってきた。銀行での仕事がうまくいかなかったり、起業してからも失敗したことはあった。しかし、楽観的な性分なのか、それとも苦労を苦労と感じないのか、失敗を挫折とは考えないのだ。
サービスとはお客様の顔を見て、自然な会話ができるようになってこそ本物と言える。もちろん、これはマニュアルを実践するよりは、はるかに難しいこと。あの店に行けば、コーヒーを買いながら気持ちの良い会話まで楽しめる。そうした印象を広めることも、リピーターを増やすためには不可欠だった。
一杯のコーヒーを通じで、お客様、フェロー、社会、そして株主に新しい価値を創造し、共に成長する。
私は人に会うのが大好きだ。自分の知らない人の話を聞くのは実に楽しい。そんな私にとって就職活動は、いろいろな業界の人と会える絶好の機会だった。就職活動を通じて、全部で40社ほどの人と会ったと思う。二度とない機会だけに、できるだけいろいろな業界の話を聞こうと試みた。業界もメーカーから商社、広告代理店、銀行、証券までと幅広かった。
あらゆる仕事について言えることだが、最も大切なのは情熱だ。
人は机の前で座して考えるより、動きながらの方がより考えられる。
私が短期間で一店舗から上場企業までステップアップすることができたのは、自分の立てた目標に向かい、使命感と情熱を持って歩んできたからだと思っている。
10代の8年間を過ごしたアメリカの生活は、私の人生に大きな影響を与えている。起業家精神について、何も学校やビジネススクールで勉強しなくても、アルバイトなどを通じて実生活から自然に学べてしまう。それがアメリカの良いところだと思う。
情熱を持ち続けることさえできれば、チャンスは何度でも訪れます。ビジネスに関していえば、特別な才能も資産も必要ない。情熱を持ち続けられた人が成功を手にできるのだと思います。
運は人が運んでくれるものである。
最初に好感触を得たからといって、それだけで契約が取れるわけではない。少しでも油断して、電話だけで「宜しくお願いします」なんてやっていると、いつの間にか話がひっくり返ってしまうことは日常茶飯事。契約書にサインするまで、また、売買や融資の契約であれば口座にお金が入金されるまで、気を許すことはできない。詰めが一番重要であり、最もエネルギーをかけるべきところだ。
情熱は不思議と「運」をも引き寄せ、不可能だと思っていたことを可能にしてしまう力を持っている。
百の理屈より、ひとつの行動が勝る。
会社を始めて以来、嬉しいこと、悲しいこと、苦しいこと、楽しいこと、本当に様々なことを経営を通じて経験してきた。以前から感じていたことだが、とくにここ数年で痛感するようになったのは人間の弱さである。自分のミスや自分の弱さ、不出来を認められずに、言い訳をしたり、他人のせいにしたりする人がいかに多いことか。私自身、自分の弱さは十分に自覚しているつもりだ。だからこそ、安易な快楽や贅沢に流されてしまうことが怖い。だからこそ、たとえ会社が順調に成長していても、経営者として常に自分を追い込む姿勢が大切だと思う。
私は常に、より困難な道を選んできました。なぜなら、茨の道を行く方が人間は成長できるからです。
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