松田公太
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私も含め、周囲の人を見ていて思うのですが、面白いことに、そのときそのときの「5年間」というかたまりの時間を死に物狂いで過ごし、成長していると、その5年がたったころ、必ず大きな「チャンス」がやってきます。
目標が設定できたら、すぐに行動に移そう。そして目標を達成するためには、様々な経験を積んでいくことだ。頭の中で結論を出すより、働きながら考える方が、人間の五感をフルに働かせることができる。100の理屈より、1つの行動が勝ることが多い。
笑顔は訓練で作れるものなんだ。俺も銀行員だったころ、笑顔がなかった時期があった。ちょうど弟がなくなって、笑顔なんて作る気にもならなかった。その頃は、営業に出てもまったく駄目だった。だけど上司の言葉で気付かされて、それからは意識的に笑顔をつくろうと努めた。すると、たったそれだけのことなのに営業の成績も不思議と上がった。最初は無理にでもいいんだ。笑顔を心掛けていたら、本物の笑顔ができるようになり、人とのコミュニケーションが楽しくなってくるから。
従来の日本企業では、創業者が上場後も過半数の株式を所有し、会社を支配し続けるケースが珍しくない。だが、私は企業の経営者と所有者は別であるべきだと思う。たとえ創業者が経営者を兼ねていようと、株主から罷免される緊張感がなければ、健全な経営は難しいのではなかろうか。
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結局、失敗なんて、気の持ちようなんです。失敗してもあきらめなかったら、それは失敗じゃない。それどころか、成功の種になるんですよ。
若いときの苦労は買ってでもしろとは、よくいったものです。逆境の中でもがいて必死にやったことは、自分の身になるんですね。後に必ず活きてくる。若いうちにたくさん失敗した方がいい。私は、あえて苦労を選んできましたが、それは苦しむためじゃない。その方が面白いからなんです。
一、その一杯に心を込める。
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もちろん、フェローから上がってくる情報は重視し、徹底的に分析は加えるが、理論だけでは決められないことも多いのがビジネスなのだ。「カン」に頼って最後の決断を下すというのは、唯一、経営者だけに与えられた特別な権限だと信じている。
私は自由奔放な性格でしたから、上司や同僚から理不尽な非難や中傷を受けることも多かった。そんな辛い状況でも耐えられたのは、自分の中に確固とした目的があったからです。社内の待遇や人間関係に悩んでいる人がいると思いますが、人生の目的を持つといいですよ。そんじょそこらのことは気にならなくなりますからね。
一杯のコーヒーを通じで、お客様、フェロー、社会、そして株主に新しい価値を創造し、共に成長する。
よく、目的と目標を一緒にしてしまっている人がいますが、この2つは大きく違う。目標は、目的を達成するための道標のこと。転職や起業は、あくまで目的を達成するための手段なんですよ。そう考えれば、どんな会社に就職すればいいか、おのずと決まってくるはずです。
人は机の前で座して考えるより、動きながらの方がより考えられる。
株式公開の具体的なメリットとしては、知名度、信用力、資金、人材、という四つがあった。とりわけ知名度と信用力の問題では、上場する前のタリーズには苦労が多かった。事実、上場の効果は大きかった。タリーズのフランチャイズを希望する問い合わせにしても、以前はせいぜい一日に1、2件だったのが、上場後には10件から15件に急増した。
百の理屈より、ひとつの行動が勝る。
日本では転職にリスクがあるように言われますが、僕はそうは思いません。リスクがあるように思うのは、目的を持っていないからでしょう。人生の目的を持っている人は、転職を単なる手段としてとらえることができるんです。
タリーズ・ジャパンには大資本がバックについていなかった。本家のタリーズUSAからの出資は780万円だけ。銀座に店を開くために要した7000万円は私が親戚や金融機関から借りて集めた。成功するも失敗するも、すべては私次第だった。タリーズUSAとの契約内容は、コーヒー豆を買い、ドリンク類に限っては同じメニューを提供するということくらい。当時は店の設計、運営マニュアルなどもないに等しい状態で、私自身も経営者としての経験はおろか、アルバイトを含め、コーヒーショップで働いたことすらなかった。
ジョイント・コーポレーション方式には私の会社に対する考え方が込められていた。創業者として会社を後々まで支配することを考えれば、株式会社の資本金として最低限の一千万円で立上げ、私の出資比率をもっと高める方法もあった。しかし、私は協力関係にある企業と一緒に成長していくべきだと思った。また、そうした企業に出資してもらえば、彼らもタリーズの将来を本気で考えてくれるはずだ。
何をしたらいいのかわからない人は、悲しい思い出や経験から人生の目的を探してみるといい。難しく考える必要はありません。同じような屈辱を他の人が味わわなくてもいいような仕組み作りを考えればいい。それが、人生の目的になるんです。
私は常に、より困難な道を選んできました。なぜなら、茨の道を行く方が人間は成長できるからです。
あなたは「あの人は生まれつき恵まれている。自分は平凡だから仕方ない」などと諦めていないだろうか?確かに、スタートラインでの差はあるかもしれない。しかし、特別な境遇にある人たちよりも強く情熱を持って取り組めば、何事にも負けないはずだと私は信じている。
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